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田舎のばあちゃんが亡くなった日。葬儀まで2日。

オッス! おらマー坊。農家の長男。

↑これで書いたとおり、亡くなったばあちゃんを霊柩車で病院から家に戻ってきたときには既に親戚やら近所のばあちゃんたちが家の前で待っていた^^

コロナ禍だしそんな集まってこなくても・・・と思うのだけど、まぁTwitterより早い情報網がありますよ。田舎には。

みんな自宅に戻って安らかな顔をしているばあちゃんに手を合わせたあとは、入れ替わり立ち替わりいろんなことを聞いてくる、アドバイスしてくれる。

○○には連絡したのか?
とか
通夜、葬儀はいつどこでやるのか?
とか
香典返しは○○パーセント
とか
ばあちゃんの通帳が凍結される前にお金下ろしてこい
とか
近所に住む親戚の叔父からは「家族葬」にして集落の人たちから香典はもらわない方がいい
とか。

ありがたいけどゆっくり考えさせてくれい!

ちなみにばあちゃんが亡くなって病院から家に戻る途中で口座からいくらか引き出した。
田舎の葬儀にはお金がかかるので。
そして次の日には既に凍結されていた。

一息ついてから葬儀屋さんと打ち合わせ。

葬儀屋さんは地元には数軒しかなく、じいちゃんの時もお願いしたところだから迷うことなく決めることができた。

そこでやっと葬儀がいつできるかを決めることができる。
こちらもヒマではないのでw、六曜と希望の日時からあらかた決め、あとは葬儀場とお寺の調整をしてもらう。どちらかが欠けてもできないしねw

香典返しを葬儀屋さんと決める。
通夜や葬儀の時に安い香典返しにしてしまうと後から改めてお返しをしなければいけないということで、ちょっと高級なものにして、それでも足りないところには改めて送付するということで。費用は余計にかかるかもしれないけど、後のめんどくささを解消できた。

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通夜は次の日の夜、葬儀は2日後と決定。

新聞のお悔やみ欄、地元のケーブルテレビのお悔やみ情報に載せるか葬儀屋さんから聞かれる。内心載せたくなかったが、亡くなったことを知ってもらうためには必要かなと承諾。ただし、「家族葬」であることをはっきり載せてもらい、コロナ禍でもあるし、叔父の助言通り、もうこの先、縁のない人との繋がりをこのタイミングで絶っておこうとした。

結果、葬儀には近親者がほとんどであったが、やはり、家族葬としても来る人は来る。じいちゃんの時からするとかなり減ったがそれなりの人数が会葬に来たw
コロナの恐怖よりも横の繋がりを大事にする田舎の人たちw
もともとばあちゃんが亡くなったときには家族葬にしたいとは考えていたが、そもそもこの村で受け容れられるのかと心配もあった。
その中でこの"コロナ禍"。
コロナのお陰ですんなりと家族葬ができたのだった。
夜に集落の地区長さんが来られた。次の日の朝、集落の村内放送で通夜と葬儀の詳細を伝えるらしい。
叔父からの助言通りコロナ禍だし、「家族葬」だから、集落の人たちの会葬は遠慮したいと申し出たが、なかなか受け容れてもらえなかった💦
『葬儀は行かないでください』とは言えないと。
それなら「家族葬」であることを協調してと伝えた。

次の日。朝6時に村内放送が始まる。寝てるよ!
他の人もしくは叔父あたりから助言があったのだろう、『家族葬のため会葬は遠慮します』と言ってくださった。ありがたや。
叔父は助言だけでなく村の人たちに家族葬であること、香典はいらないということを言いふらしてくれた。叔父が古い考えだったら村中巻き込んで葬儀をすることになったかもしれない。おらと同じように地元に住んでいない人が村中から香典を受け取ったことで村人が亡くなる度に葬儀に参加している人がいて大変な目にあっているという叔父の助言・後押しも大きかった。

これで亡くなった日は終了。

昔のように村民総出で炊き出しやらすることはなく、スーパーで買ってきてもらった惣菜とビールで食事となった。仕出し屋さんも増えてきているし炊き出ししない簡素化は近年この村でも主流になっている。それでも宴会なみの食事はするのだが、これもコロナ禍。うちで食事するのは本当に近い親戚のみとなった。


みんなが家に帰り、おらはひとり、ばあちゃんと同じ屋根の下、線香の火を絶やさないように夜を過ごした。

とはいっても最近は一晩中燃え続ける線香があるんだねw
ぐっすり眠れた。

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