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不機嫌な派遣先のブラック事情【派遣バッシングはマスコミの常套手段】

人材サービス企業に勤めている管理職リーマンのノジです。

人材派遣業界は今、大荒れな状況です。

読者の皆様には想像つくと思いますが、現実にはこんな事が起きています。

・派遣先企業の判断による休業
・派遣先企業の判断による勤務時間短縮
・次回契約更新の打ちきり
・契約期間中で途中解除の相談

僕はリーマンショック時も経験している立場なので、早くもこのようなことが起きるのは想像しておりました。

つい数ヶ月前までは「とにかく早くスタッフを紹介してください!」と急かしに急かしていた派遣先企業ですが、ここ最近の担当者の定番のセリフは

「来週からお休みしてもらいます」
「勤務時間を短くします」
「次回の更新はできません」
「契約は6月末までだけど5月末までにできるかな?」
「雇用調整助成金を申請してくださいよ」

と言った感じで、世間事情的に仕方ない面はありながらも、派遣会社の営業担当者たちは、「弔いワーク(とむらいわーく)」と呼ばれる、浮かばれない仕事に奔走しているのがリアルな状況ではないでしょうか?

派遣営業の皆さま、毎日本当にご苦労様でございます。あなた達の頑張りが派遣スタッフを救います。

強気な姿勢の派遣先企業たち

派遣先企業にとって所詮は派遣会社なんて下請け企業にすぎないのでしょうが
数々のむちゃぶりを繰り広げているのが現実ですね。

(もちろん誠意をもって紳士的な対応をしてくれる派遣先もあります)

ここで実例をご紹介しますね。
ブラックな反社会的な対応の派遣先企業の名ゼリフ集です。

「スタッフの休業手当は御社が支払うんでしょ。うちには関係ないから。」
(おいおい、あなたの会社にも関係ありますよ)

「なんでうちがスタッフの休業手当をすべて負担しなきゃいけないんだ」
(いやいや、うちはボランティアですか?)

「休業手当は派遣先と派遣元の折半でお願いしたい」
(え?そういう問題にしちゃう?法定福利費って知ってますか?)

「雇用調整助成金でカバーしてよ。頼むよ。」
(それNGワードですよ・・。派遣契約と雇用契約は別ですよ)

みんなコロナでテンパっちゃってるんですかね。その感覚。ヤバイですよ御社。

逆にホワイティーな企業の名ゼリフ集

「当社の判断による休業なので、100%手当を補償しますよ」
(なんたる神対応!涙が出てきます。)

「うちも正直厳しいんだけど、60%分は手当を補償するよ」
(その気持ちがあったかい!)

休業手当の60%補償は最低限かと。
法定福利費とか有給とかの原資もあるので、請求単価の60%は必要ですよね。


損害賠償請求って言葉は知ってますか?

「それって御社の問題でしょ?」という派遣先様への愛を込めて伝えてます。

「派遣先の構ずべき措置」とか「派遣先指針」をよくよくみてくださいね。

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「派遣元事業主が派遣労働者を休業させる場合は休業手当に相当する額以上を賠償」ですね。

そして、派遣スタッフと派遣会社は個別契約を結んでいますから、休業に対する休業手当は当然やりますが、それに伴った損害は派遣先に賠償請求することができます。

派遣先企業さんへの忠告ですが、民事で損害賠償請求という結果を生まないようにも、発言には気をつけた方が良いですよ。脅しではないですよ。


「派遣切り」という言葉はオワコンですから

派遣切り、派遣切りと、ロロノア・ゾロの技みたいに色んな人が言っていますが
「派遣切り」ってよくよく考えるとこの言葉オカシクないですか?

派遣スタッフと雇用契約を結んでるのは派遣元の派遣会社と結んでいますよね。

派遣先が「御社のAさんとの契約だけど次回更新はできません」と言います。
世間はこれを「うわー派遣切りだー!」と騒ぐのですが

これって正式な名称は「派遣先による派遣契約切り」ですよね。

事実ベースでは派遣先が派遣会社との派遣契約を切ったのです。
この時点では派遣会社はスタッフのクビを切った訳ではないです。

この「派遣先による派遣契約切り」があった後に
雇用主の派遣会社が何をしているかご存知ですか?
マスコミさんたち。こういうの報道しないですよね。

・派遣先が休業手当を賠償しない時には、派遣会社が休業手当を負担をして雇用を繋いでいる。
・派遣契約が残っているうちに、他の会社に営業かけて、スタッフに仕事を紹介できるように努力している。

世の中の全ての派遣会社がこのような対応をしているとまでは言いませんが
少なくとも善良な派遣会社はこのような努力をしてスタッフを守ろうとしてるんですよ 。

一生懸命、真面目にやっている派遣会社をフォーカスしてあげてください。


非正規雇用のうちわけ知ってますか?

日本の雇用者数って5600万人くらいいるんですが、派遣社員ってその中で何人いるか知ってる人いますか?

答えは142万人。昨年データですが下記をご覧ください。

2019年1~3月平均の派遣社員数は約142万人となりました。
雇用者全体(5,619万人、役員除く)に占める派遣社員の割合は2.5%となり
この割合は15年ほど大きな変化は見られず2~3%を推移しています。

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非正規雇用って2165万人いるんですけど、その中で142万人ですよ。
たったの142万人。非正規の中では7%切るくらいのシェア。
全体の雇用者数で言っても3%も満たしませんね。

なのに世論はこう言います。

「派遣社員ばかり増やしてどうするんだー」
「非正規雇用が4割超えたー派遣増えすぎだー」
「派遣会社が増えすぎなんだー」
「竹中平蔵めー」

最後のは聞かなかったことにしてください。

最後に何が言いたいかというと

ちょっと長くなりましたけど、最終的に何が言いたいかというと
カンタンに言うと「派遣会社」「派遣スタッフ」をあまりイジメないでくださいということです。

ブーメランの法則の通り、あまりやり過ぎると「あなたの会社」人がいなくなりますよ。なーてね。そいではここら辺で!




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