属人性とワークシェアについては何度でも考える

業務の「属人性」に係る組織管理の取り組みは正解のないテーマでしょう。したがって注意深い不断の取り組みが求められるものと思います。
先日も少し触れた属人性について、今日も私自身への注意喚起のためにも断片的ですが記しておきます。

バスケットボール、というのはちょっと特殊なスポーツなのかもしれません。いえ、むしろ今日取り上げる視点で言えば「逆」のメジャースポーツ、野球やサッカーの方が特殊なのかもしれませんが、そこは今日の論点ではないので本題に入ります。
「タイムシェア」です。バスケットボール40分間を「スターター」と呼ばれる試合開始時の5名で最初から最後までシゴトをすることはできません。体力的にできない、ですし、タイムシェアした方がチーム全体・ゲーム全体としてはパフォーマンスが高まるようです。
一方、ルール上フロアには1チーム5名しか出られません、また戦術を成立させるための「役割分担(ポジション)」も典型的なものがあります。チーム編成を考える上では各ポジションに対してタイムシェアを成立させる必要があります。
ヘッドコーチ(HC。選手の交代を含めて試合の指揮・監督をする最高責任者)のタイムシェアの善し悪しが試合結果に直結するようにすら見えます。
日本には「Bリーグ」というバスケットボールのプロリーグがあるので、そのトップリーグ「B1」の試合をぜひ数試合見てみることをお勧めします。

タイムシェア(ワークシェア)には、「没個性の誤解」やその誤解に誘発されるモチベーションの低下、といった課題が付いて回ります。件のバスケットボールですら小中学校の部活からプロのトップリーグまで「1stチームしか残らない問題」はよく見る光景です。プロチームの場合編成の責任者はGM(ジェネラルマネージャー)ですが、編成の意図・目的を酌んで「編成されたプレーヤー」を尊重する、とりわけプレーヤー同士が相互に敬意を持ち合ってタイムシェアの効果を最大化していく意識が重要だと思います。マネジメントはその意識の浸透と維持に注意を払わなければなりません。
B1のさるベテラントッププレーヤーが「結局、チームが良い仕事をするには、個性を活かし合って、弱みをサポートすること」ということをSNSで語っていたのを目にしてあらためて留めておかねばと思いました。

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