執行組織の「保全」機能

執行組織には、日々発生する業務を執行する役割と執行組織を保全する役割があります。網羅的な分析の話をするわけではないので「それ以外にもある」といったご指摘は今日はご容赦いただければ。
さて話題を戻して。
上記で挙げた2つの役割のうち後者の役割を意識できているでしょうか。
この「後者の役割(機能)」には「(企業)教育」が含まれます。もしかすると目立つかもしれません。いま企業における教育は岐路に立っている状況なので、うっかりすると「執行組織の保全」まで岐路にあるような誤解を受けかねませんが、それは拡大解釈というもので執行組織の保全が執行組織の責務であることは疑問の余地がありません。
この役割との向き合い方で言えば従事者の方々は「意識することを職務として求められるひと」とそうではないひとに分けられるかと思います。もちろん従事者みなさんに意識してもらいたい、そのような企業文化にすべきですが、いまは「職務」「職分」の定義であるかどうかということに絞って論じます。
執行組織の管理職はそれぞれの職掌・管掌組織の立場に基づいて、業務消化だけではなく組織保全にも意を払うことが求められます。

組織「保全」とはどういうことか。保全と言うと「現状を維持すること」「損なわないこと」をイメージすると思いますが、事業執行環境の変化に伴って執行組織を更新していくことも含まれます。また「不足していること」を見なしていくことも「変化させること」になりますね。
この分野の業務として「採用」は目立つシゴトですが、採用後、長く勤続しているひとたちを対象としても、組織の活力を維持・向上することに意識を向ける必要はあるのです。そうした取り組みは、執行組織とりわけ管理職が一体になって実施していく理解の周知が重要です。

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