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大乱関ヶ原

仙石権兵衛という主人公のセンゴクシリーズで、戦国時代を見事に活写した作者の新作です。
この作品は、戦争を政治や外交の延長戦と定義したクラウゼヴィッツの戦争論を見事に描写しています。

物語は、秀吉の突然の死から始まります。
彼の後継者たちは朝鮮出兵を終わらせなければならないという重責を背負いました。
しかし、予期せぬボタンの掛け違えが起こり、戦争を望まない思いとは裏腹に、関ヶ原という天下分け目の戦いに発展してしまいます。

この作品は、現実的な描写が素晴らしく、混乱の中で起こるさまざまな出来事が活写されています。
関ヶ原の戦いがいかに思惑とかけ離れて進行してしまったかという事実にもスタンスを置きながら、ドタバタとエピソードが展開されます。

この作品は、戦争を政治や外交の延長戦として捉え、その現実的な側面を描き出している点が非常に魅力的です。
おすすめの一作です。


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