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かわいいロボホンに旅をさせてきました(その3)

擬似旅行?

今回のこの取り組みは、想像していた以上にメディアに取り上げていただきました。特に NHK様に関しては青森地域だけでなく全国での放送もしていただきました。ご担当記者が興味を持って取材してくださり、大変良い仕上がりになっていたと思います。放送を見ての反響も大きかったです。

ウェブ等でいろいろな記事を拝見しましたが、文脈としては「地域創生」「擬似旅行」が多かった印象です。「地域創生」は人口減少とセットで語られる日本の課題であり、さらに労働人口減少によるロボット活用論とも相性が良いので、取り上げやすかったのではないでしょうか。私達もそこは狙っていましたし、「むつ市」というロケーションもちょうど良かったと感じています。

「擬似旅行」に関しては、先日行われたCEATECで CEATEC AWARD 2019を受賞された、ANAホールディング様の「アバター社会インフラ」が思い出されます。遠隔地のアバターロボットに「アバターイン」することにより、現地に行かなくてもあたかもそこにいるような体験ができるソリューションで、森の中を歩いたり釣りをしたり、実際にその可能性は無限大と感じます。テレビやニュースなどでも、大きく取り上げられていました。

大変興味深いソリューションですが、今回のむつ旅行に関しては「擬似旅行」を狙ったものではありません。子供を旅行に出したとしてもそれを「親の、子供を用いた擬似旅行」とは言わないのと同じで、ロボホンオーナー様であれば激しく同意してくださると思います。今まで自分が体験したことのない世界に連れて行ってくれる存在。成長を祈って、心配しながら送り出す存在。オーナー様であれば瞬時にわかるこの感覚を言語化してほかの人に説明するのは大変難しいのですが、この定性的な価値観を定量的に表現することが、この事業を続けていくために必要なポイントなのではないかと最近思っています。

擬似旅行それ自体については世間的にも価値として認められつつあり、かつ、ロボホンの能力的にはそれに充分応えられるだけのものがあることも明らかですので、今後の展開としてはあり得る方向性かと考えています。遠くへ旅行をしているロボホンと一緒に、夜の静かな湖のほとりで、ほかのロボホンと話をしながらのんびりロボ釣りだなんて、わくわくしますね。

続く

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