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言葉を変えることで見方を変える、問題を解決しちゃう #ほぼ日の學校

「ほぼ日の學校」アドベントカレンダー10日目の授業紹介は、
田中泰延さんの『美容院の「おかゆいところございませんか?」をどうしよう?』です。

授業紹介・視聴動機

美容院の「おかゆいところございませんか?」をどうしよう?
田中泰延 (コピーライター・ひろのぶと株式会社代表)

日常のなかで、あたりまえのように使われている「決まり文句」。はたしてそれは、ことばとしてどうなんだろう? 東京コピーライターズクラブの田中泰延さんが、ほんとに機能することばについて考えます。お店でもお役に立つかもしれませんよ。
公開日:2021.08.30

田中泰延(たなかひろのぶ)
コピーライター・ひろのぶと株式会社代表

1969年大阪生まれ。早稲田大学第二文学部卒。 1993年株式会社電通入社。 24年間コピーライター・CMプランナーとして活動。 2016年に退職、「青年失業家」と自称し フリーランスとしてインターネット上で執筆活動を開始。 2019年、初の著書『読みたいことを、書けばいい。』(ダイヤモンド社)を上梓 16万部超のベストセラーとなる。 2021年9月14日、会話術の本となる新刊 『会って、話すこと。』(ダイヤモンド社)刊行予定。

私は、普段、マーケティングの仕事をしています。仕事で、サービス紹介記事のタイトル、イベントのタイトルをつけたりしますし、人が作ったタイトルに意見を言うこともあります。

ちゃんとコピーについて学んだこともありませんが、仕事で貢献するためにも、コピーを作る能力を身に着けられるもんなら身に着けたい。ノリで他人が考えたことをボツにはしたくないし、ちゃんと理由を自分の中にもって判断したい。そういう思いがあって、こちらの授業を視聴しました。

ひろのぶさんの言葉

ひろのぶさんのコピーの考え方

1つ目は
「15文字で言う」

なんでこんなことを言うかといったら
テレビコマーシャル
基本15秒しかないんですよね
新聞とか雑誌やポスターの広告も
人の目に入るのは
パッとめくったり
駅で通り過ぎたり
1秒ぐらいしかないんですよ
その時にすっごい長いこと書いてあったら
やっぱり読めない

それと次
「一つだけ言う」

さっき15文字ぐらいと言ったけど
15文字ぐらいの中で
二つ言えるわけないんですよ
伝える情報は
広告一つにつき 一つだけにする
二つ以上にすると
それぞれは もうすでに
50% 50%で伝わらないんです

あともう一つ
「優れた広告は、発明よりも、発見」
言葉というのは 見つけに行く
もしくは
組み合わせることを発見する

そう、メッセージは一つだけ、短く、がいいですね。メールの件名だって、メーラーによっては、15文字くらいしか表示されません。どんな場所でも使える考えだと思います。

コピーライターの存在意義

広告クリエイター
コピーライター
広告代理店というのは
依頼を受けて代理で考える
その利点は何かといったら
自分たちの問題じゃないから
無責任に考えることができる
ということなんですね

第三者だからこそ
客観性を保って考えることができる
それを
「クリエイティブ・ジャンプ」
といいます
自分の課題だったら
やっぱり視野がこうなってて
しかも「これ売らないとヤバい
苦労した」というのがあるから
ジャンプができない

過去、システム開発を行っているときも、サービス開発を行っているときも、どれだけ自分ごとで考えられるか、を大事にしてきました。でも、他人に評価してもらおうとすると、客観的である必要があるんですね。ユーザー目線という当事者意識が役立つこともあるでしょうけど、それをクライアントに提示するときには、やはり一度、客観的にならないといけない。

その他、授業の内容

定型の文、本来の意味では機能していない。意味のない言葉を見直してみようというワークがありました。

例えば、
・「かゆいところはございませんか?」
・水を持ってきてほしいと頼んだあとの「少々お待ちください」
・「大丈夫です」
・「よろしくお願いします」
・「おつかれさまです」

会場や、東京コピーライターズクラブの会員のプロの回答がおもしろいです。回答は、授業をご覧ください。

まとめ

定型文を言い換えるワークでは、いい回答はもちろん、なぜ、そういう回答にしたのかの理由が参考になりました。言葉を変えるだけで、ちゃんと問題が解決することもあるし、行為の価値が上がる言葉が見つかります。

さらに、授業でよかったのは、ひろのぶさんが、ちゃんと回答を見て、笑って、反応するところですね。私の上司も、会議や顧客へのインタビューでは、いいと感じた部分について、過剰な反応で感動を伝えようとします。そうすることで、ちゃんと聞いてくれてんだと相手も思うし、その反応にできるだけ応えようとしてくれます。マーケター、インタビューをするライターに必要な態度ですね。見習いたいところ。もともとそんな感動しいな人間ではありませんが、小さなことに感動する人を演じていこうと思いました。


いい歌を詠むため、歌の肥やしにいたします。 「スキ」「フォロー」「サポート」時のお礼メッセージでも一部、歌を詠んでいます。