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息子に初めてふるまったスパイスカレーは… お父さんが全部食べました

2022年に入って、自炊をするようになった。

自炊生活の中、最近、レシピでお世話になっているリュウジさんのYouTubeチャンネルで、印度カリー子さんの作るカレーを見て、スパイスカレーを作った。

カレーは前から好きで、自分でも作ってみたいと一年半前、スパイスカレーを作った。が、後が続かず。

一年半前にすぐに使いきるつもりで余計に買っていて埃をかぶったスパイス瓶を久々に開けた。

レシピ通りに作ったら、もうびっくりするくらい美味しいカレーができた。

1年半ぶりに作ったスパイスカレー

スパイスカレーを作った時に買ったスーパーの玉ねぎは4個入り。どうしたって玉ねぎが余る。特に作りたいものがなく、飽きもしなかったので、同じ材料で同じカレーを3日連続作った。何ならカレー弁当にして、会社に持って行ってお昼にもカレーを食べた。

カレー弁当

この週の土曜、一緒に住んでいない息子(小3)がうちにやってきた。

息子に家庭のルーカレーとは違うスパイスカレーを知ってもらういい機会なんじゃないかと思い、つい、
「最近、お父さん、スパイスカレーにハマってんだけど作ってみていい?」と聞いた。

「辛くない?」と息子。

「大丈夫大丈夫、辛くないよ」

そういって、息子の同意を取り付け、スパイスカレーを作ることになった。レシピにあるレッドチリを入れなきゃいいだけだ。

食育というほどでもないが、早いうちにいろんな味や香りを体験してほしい。これはチャンスだ。

しかしこの時に気づくべきだった。

スパイスカレーが子どもには鬼門だということを…。

料理が得意な友人、スパイスカレーを作ることが得意な友人たちが、家族に、特に子どもにふるまって失敗したという話を思い出すべきだった。

ある友人が娘さんにスパイスカレーを作ったら、ちょっと不満を口にしつつも、食べてくれたことに喜んで、毎週末作っていたら、泣きながら
「パパのカレー食べたくない!」
と言われた話を思い出すべきだった。

でもこの週は、3日連続作っていて、成功する自信があったのか、心の中で、(大丈夫じゃね?)と思ってしまった。息子が「おいしい」と言ってくれる映像しか頭に浮かばなかった。

スパイスで味覚と嗅覚を拓く感覚を息子に知ってもらえたら…
そう期待していた。

と言いつつも、人に料理をふるまうことには慣れていない。息子にはたびたびふるまっているものの、失敗したくないという思いから、緊張しながら手順通りにカレーを作り始めた。

玉ねぎを刻み、炒めた。
うんうん、いい感じの色になってきた。
ここでトマトを投入。これもいい感じのペーストになるまで炒めた。
スパイスと塩を入れ、こねて、肉を投入し、具材にペーストが絡んだら水と野菜を投入。フタをして10分煮る。あとは、ヨーグルトを投入するだけだ…

盛りつけようとして

あ!!! 

最初に玉ねぎを炒める時に、ニンニクとショウガ入れたか??

(入れ忘れた…)

手遅れだし、今さら入れてもダメだろう。でも、風味は欲しい。レシピの分量の半分の生ショウガ(チューブ)と生ニンニク(チューブ)を入れて混ぜた。

しょうがない。でも、見た目はまぁまぁだし、香りも悪くない。

息子に初めてふるまったスパイスカレー

息子に「できたよ」と言い、カレーを出した。

息子は少し猫舌だ。ちょっと冷めるのを待った。
息子が食べ始めるまでの間、心臓のありかを思い出すくらいにドクンドクンと鳴る心臓を感じながら待った。

息子はスプーンを口に運んですぐ、「うーん…」とこぼした。

どうやらスパイスの香りがお好みじゃなかったらしい。
ガックリきた。しかも、大事なショウガとニンニクを忘れている。あぁ、もし最初にショウガとニンニクが入っていて、より美味しくできていたら、スパイスが食べ物をおいしくするもの、食欲を刺激するものと認識してくれていただろうか…

結局、この日は、急いで目の前のコンビニで買ってきたレトルトのカレーを温めて息子に供して、残ったカレーは情けない想いをしながら一人で食べた。

今はきっと、またスパイスカレーを作るといったら、息子は同意してくれないだろう。彼がスパイスカレーを忘れたころに、またふるまうしかない。もっと子供向けのスパイスを使った料理を模索しながら、いつか息子においしいスパイスカレーをふるまってみたい。

息子に作ったスパイスカレー


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