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初めて国立国会図書館に行って、駆け足で調べてきた

6月末、noteにこんな企画を見つけた。

新刊の共著者を探す企画だ。募集要件にある課題テーマは『私と北条政子』。30歳未満という年齢制限があるし、今は、仕事が立て込んでいる。まぁ、おもしろそうな企画だから、書くイメージくらいはしてみようか、とぼんやり考えていた。想像より仕事が忙しく、6月末から7月中旬になるまで、とても「北条政子」について想像している暇はなかった。
(「鎌倉殿の13人」の録画も溜まるばかり…)

思った以上に反応が悪いのか、書かない理由がTwitter上で目についたのか、しばらくすると、企画の共著者になる田中泰延さんがこんな投稿をした。

なんと、ほぼ公式に年齢制限が撤廃されたのだ。もちろん、実際には、同じ力量の人がいた場合、若い方のほうが選ばれるだろう。そして、こんなnoteが公開された。

とにかくやる気があるやつは、書けよ、というメッセージが繰り返し書かれていた。そして、Twitter上でもさらに煽られた。

ここまで言われたら、ちょっと書かないといけない気がしてきた。しかし、「北条政子」については、知見がほとんどない。調べて書くしかない。

田中泰延さんは、著書の中で、
「物書きは調べることが9割9分5厘6毛」
と言っている。ライターの考えは、1%以下でいい。その1%以下の主張のために、99%があると言っている。

正直、書く時間はもちろん、残り一週間を切っていて、調べる時間はない。仕事が立て込んでいるので、図書館に行く時間はほぼない。1万字は無理だが、3千字なら埋められるかもしれない。99%の調査結果を引っ張ってくることはさすがにできなそうだけれど…。

時間がないことは確かだが、調査に自信がない根拠がある。
実は、図書館で調べものらしい、調べものをしたことがないのだ。文系でもなかったし、理系でも実験がない数学科の学生だった。学生の時も、図書館でちゃんと調べものをする必要は感じなかった。図書館の利用は、あくまで通常の読書の延長。

3千字程度なら、何か一つのネタを引っ張ってきて、それを膨らますことで書くしかない。プライベートで休みを取っていたので、その予定の合い間、4時間半の間に図書館に行くことに決めた。田中泰延さん「読みたいことを、書けばいい。」で紹介されていた東京都立中央図書館に行ってみることにした。

中央図書館から国会図書館へ

調べられる時間は、3時間だ。司書の方に聞ければよいが、司書の方もお忙しいだろう。自分でどういうジャンルのどういう書名の本に情報がありそうか、書棚をイメージしながら向かった。

東京都立中央図書館

あ… !

「臨時休館」の張り紙。あ、終わった… 北条政子との縁はなかったか…。

 ・
 ・
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と、ここで、国内最大の図書館のことが頭に浮かぶ。

(国立国会図書館に行ってみるか…)
電車で移動しようとすると微妙に時間がかかる。距離のわりに乗り換えが面倒そうだ。

……… 歩くか。

降っていた小雨が上がり、太陽が出てきた中、国立国会図書館に向かう。汗が止まらない。歩き出して10分。首筋から胸、脇が汗で着ていたシャツがびっしょりになる。小さいハンドタオルで汗を拭きながら、50分かけて、国立国会図書館に着いた。


国会図書館で調べものをする

「初めての方はこちら」の案内に沿って新館に向かう。利用するには、まず利用者登録が必要とのこと。

登録にはどれくらい時間がかかるだろう?

中央図書館から歩いて移動してきたので、調べる時間は、閉館までの2時間しかない… 心配しているとすぐに、スタッフの方に呼ばれる。

利用者登録は、5分で完了。

待っている間に読んだ説明には、カメラはNGとあるが、スマホの持ち込みは大丈夫なんだろうか?

「大丈夫です。カメラ機能の利用は禁止です」

よかった、スマホでメモができる。いろいろ持ち込みができないようなので、スマホと貴重品以外は、ロッカーにしまい、さっそく新館から中に入る。

検索端末に座り、考えていたワードを打つ、が思う結果が出ない。
時間がないと焦りつつも、検索キーワードを変えて検索結果を眺め、検索キーワードを変えて検索結果を眺め、を繰り返す。しかし、欲しい情報が見つからない。

検索結果を見ると、たかだか数ページ。
明らかに、違うものをよけて、一つ一つデジタル情報があるものを見ていくことにする。時間がないが、諦めてしまうとここで終わってしまう。

一つ一つ、デジタル画像の書籍のページをめくる。

調べること5分、知りたい情報が書いてある箇所を見つけた!

ある本の書評だった。知りたい内容は、その本の引用だった。引用されていた書籍を検索すると、デジタル情報はない。

紙の本か…

時間内に、必要なところまではたどりつけないだろうな…

とりあえず見つけたデジタル書籍の印刷を試みる。端末からプリントアウトを申し込む。プリントアウトのカウンターまで行き、プリントアウトした紙を受け取る。一枚17円。電子マネー決裁できて助かった。

間に合わないだろうな… と思いつつも、書評の本を見ないことには始まらない。

再び端末に座り、本を借りる申し込みをする。本を借りられるまで30分との表示。本を手にして、知りたい情報を見つけるまでに20分くらいしかない…。

きっちり30分で本がカウンターに届く。

本を受け取って、パラパラとめくる。書籍の後ろに用語索引はない。目次を見てあたりをつける。何となく知りたい情報にあたる。

しかし、まだ情報が足りない。目次を見て、また欲しい情報がありそうなところをパラパラとめくる。思っていた結果とは少し違うが、欲しい情報が少し見つける。

よし、このページを印刷しよう、と思って席を立った時、放送が流れる…

やばい、もう終了か… !

「コピーの受付は、18時までです」

間に合った!

今、17時40分。あと20分ある。

端末から、複写申込書を印刷。プリンタから出てきた申込書に、コピーしたいページを書いて、しおりを挟んですぐ複写カウンターまで歩く。人は並んでおらず、すぐにスタッフの方に提出できた。

「20分くらいかかります」と言われ、端末に座り、ログインしたら、「完了しました」のメッセージ。

えっ、もう?

カウンターに複写申込書を提出して、3分。最後はあっという間の拍子抜け…

もうちょい、内容を漁れたか… しかし、とりあえず2時間以内に、欲しい情報の一部にたどり着くことはできた。


次に来るときは

何か調べるのなら、丸一日ほしいところ。

キーワードだけでなく、どういう本に情報ありそうか想像しておくとよさそうだ。検索結果として表示される内容だけでは、欲しい情報があるかわからない。検索結果に表示される本の中身を調べることになる。順番に見ていくと時間がかかる。そして、事前にデジタルアーカイブ情報を調べることができるジャパンサーチなどであたりをつけておけばよいだろう。


新刊の企画

すでに最初の締め切りは過ぎているが、本当の締め切りまでは、もう少し日程はある。今、導入部分と、本の引用で2千字くらいの量のテキストはあるが、何の論理もない、文字の羅列だ。週末は、別居している息子を預かること、息子を帰したあとも用があって日曜の24時くらいに帰宅することになっている。

作業できる時間と言えば、日曜の25時から、月曜の9時までの8時間。これだと、30時間近く寝ないことを意味するので、実質、あと2時間くらい作業するのが精一杯だろう。間に合うかどうかわからないが、ギリギリまで頑張ってみよう。と、このnoteは3,000字超。やったことを時系列に並べるだけならね、書けるのよね。とにかく、仕事に戻ろう。日曜の晩に時間が取れますように。

いい歌を詠むため、歌の肥やしにいたします。 「スキ」「フォロー」「サポート」時のお礼メッセージでも一部、歌を詠んでいます。