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「選」ばれた歌、「選」ばれなかった歌(2021年5月号)

会報誌に短歌を投稿している。
10首まで投稿できる。採用は5首前後の人が多い。
歌はその歌が選ばれる「選」もフィードバックの一つ。何が選ばれて、何が選ばれなかったか、その基準を自分で考えることで歌を見直すことができる。手書きの投稿という面倒さも受け入れて、毎月送っている。

今月も先月に続き7首採用! でも、なんで7首も採用されたのか… 理由がわからない

採用された歌(掲載順)

面倒をやりたくなってぜんざいをコトコト煮立て 三が日おわる
ひとしきり家のことして酒を飲み午前零時に餅三つ焼く
今日もまたリモートワークの一日は二畳ばかりの窓辺がすべて
歌なんか詠んでやるかと思うほど何の変化もない一日で
乾物屋おせちの品の値が朱く上書きされる松の内過ぎ
断酒せよ! 数値まずいぞ週末の血液検査まで断酒せよ
外からはタイヤが水を踏みし音 重くなりゆく雪も近いか

選ばれた歌、選ばれなかった歌をみて感じたこと

先月に続き、7首採用!
とはいうものの、これまで採用数が少なかった時と、先月・今月の違いがわからない。だから再現性はない。短歌の表現にこなれてきたのか? いや、そんな短歌に触れていないから、そんなはずはない! 一体どういうことだろう? イメージしやすい歌が選ばれたのかなぁ。なんなんだろう。きっと来月以降は、また採用歌が減るだろう。だって、毎日、短い日記を書きつけるようなことしかしてないから。たくさん採用されて気分がいいうちに、他の人の歌にも触れよう。間違いなく、来月以降は採用歌は少なくなる。けど、そのうち採用歌がまた増えた時、「歌の表現にこなれてきたから、採用されたのね」と歌の表現が理解できるようになるまで、他の人の歌に触れよう。たくさん採用されたり、自分の歌に評がつくようになった時、今の時期の歌を読み返してみよう。

投稿した歌

(日付は詠んだ日、太字は採用歌、矢印は投稿時に推敲したもの)

1/3日
面倒をやりたくなってぜんざいをコトコト煮立て、三が日おわる
面倒をやりたくなってぜんざいをコトコト煮立て 三が日おわる
1/5火
ひとしきり家のことして酒を飲み午前零時に餅三つ焼く
1/8金
今日もまたリモートワークの一日は二畳ばかりの窓辺がすべて
1/9土
神様にお礼参りに向かえども面倒だなぁ… リモート参り
→神様にお礼参りに向かえども、面倒だなぁ… リモート参り
1/13水
歌なんか詠んでやるかと思うほど何の変化もない一日で
1/16土
乾物屋おせちの品の値が朱く上書きされる松の内過ぎ
1/18月
断酒せよ! 数値まずいぞ週末の血液検査まで断酒せよ
1/22金
家を出るビルの谷間に朧月 月追いかけて桜橋まで
1/28木
外からは車が水を踏みし音 重くなりゆく雪も近いか
外からはタイヤが水を踏みし音 重くなりゆく雪も近いか
1/30土
力あるポスターが壁にデンとあり人の体の美しさ知る

いい歌を詠むため、歌の肥やしにいたします。 「スキ」「フォロー」「サポート」時のお礼メッセージでも一部、歌を詠んでいます。