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クリエイティブになるための読書(14週目)

こういう活動は、若い時のほうがいいかもしれない。詩で試されていることも、あぁ、こういうことね、と勝手に意図を決めつけたり、物語自体は、どこかで読んだことがあると感じることも多い(今、読んでいるものが、祖型であることもある)。違和感、驚き、初見の感動がちょっと薄い。だからと言って止めるわけでもないし、今でも十分楽しめる作品が多い。きっと10年前、20年前、30年前に出会っていたら、もっと驚くだろうな、と感じることもある。そこがとても惜しくて、残念だ。


クリエイティブになるための読書「毎日、物語1つ、詩を1つ、論考を1つ」を継続中。基本は平日のみ。はじめた頃は、無料の青空文庫と、読み放題のKindle Unlimitedから選んでいたが、最近は、もっぱら図書館で借りている。返却日が近づいてきたら、ググって調べた短編小説、短編作家、評論家を図書館の図書検索に入れて該当があれば予約する。詩/評論/物語のカテゴリでそれぞれ2作品あるいは3作品を予約する。その他、図書館にめぼしい本があれば、予約した本と合わせて借りている。

当日、読む作品を選んでから読み終わるまで30分弱。最短で10分、最長でも1時間弱。毎日続けることなので、できるだけ時間はかけない。

感想

先週から読んでいる暁方ミセイさん。宮沢賢治の影響を受けているそうだ。ついでに宮沢賢治の詩にも触れてみた。詩でしか、出会えない言葉がある。こういう言葉は、自分の体の中にはないなぁ。

評論

いわゆる富裕層、ガルブレイスのいう「満足せる人々」にとって、資産が目減りするインフラはこわいが、財産が減らない、機会が失われない景気後退はこわくないという話。そして、貧困層が政治に入ってきても、まだ「満足せる人々」の意見が尊重されるということは、あらためて、認識しておかないといけないだろう。

食について、手元にあった小泉武夫さんのエッセイをいくつか読んだ。食について書く時、やはりおいしそうに書きたいものだ。

マティス展に向けての予習も引き続き。
マティスにとって、海が特別だったこと、書籍の挿絵と本全体のデザインに興味があって、仕事をしていたことを知る。

物語

短編と言っても、今読んでいるものは30ページ以上のものが多い。30ページが多いわけではないけれど、寝る前に10分間というと、ちょっと多い。寝落ちしたくなる。でもショートショートにない展開のおもしろさはあるし、文章表現も豊かだ。アリス・マンロ―の「愛の深まり」の中の作品「発作」、ペグが階段を上るシーンの勢いがよかった。 

実績

太字は、特に気になったもの、気に入ったもの

2023/6/19(月)
・【詩】ヘレンおばさん/アポリナックスさん エリオット詩集(世界詩人全集)
・【評論】ニガウリは活力の供給源/ウナギの尾、うまみ“鑑定”(「食あれば楽あり」) 小泉武夫
・【物語】パーカーの背中(オコナー短編集)須山静夫訳

2023/6/20(火)
・【詩】河馬/不死のささやき エリオット詩集(世界詩人全集)
・【評論】魚食定着の功は醤油にあり/ニラとレバー、絶妙のコンビ 小泉武夫
・【物語】元・褒め上手/母を待ちながら 90秒の別世界(千葉聡)

2023/6/21(水)
・【詩】渇湖(「ウイルスちゃん」)暁方ミセイ
・【評論】将来の予測 その1(「満足の文化」) J・K・ガルブレイス
・【物語】発作(「愛の深まり」) アリス・マンロ―

2023/6/22(木)
・【詩】屈折率/くらかけ山の雪/丘の眩惑(宮沢賢治詩集)
・【評論】将来の予測 その2(「満足の文化」) J・K・ガルブレイス
・【物語】川(オコナー短編集)須山静夫訳

2023/6/23(金)
・【詩】シメオンの歌 エァリアル詩集(世界詩人全集)
・【評論】マティスと海/マティスの挿絵とデッサン(「マティスの切り絵と挿絵の世界」)海野弘
・【物語】白いお菓子の山(「愛の深まり」)アリス・マンロ―

これまで読んだリスト

(誰かが同じことをする時、本を選ぶ参考にどうぞ)


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