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クリエイティブになるための読書(66週目)

今週は福岡に出張があった。鞄に何冊も本を入れてしまうと邪魔になるので、出張の火曜、水曜は、飛行機の中で、iPadのKindleに入っていたものを読んだ。

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クリエイティブになるための読書「毎日、物語1つ、詩を1つ、論考を1つ」を継続中。基本は平日のみ。はじめた頃は無料の青空文庫と、読み放題のKindle Unlimitedから読んでいた。その後、もっぱら図書館で借りていたのだが、2023年末に引っ越しをして、部屋の整理が追い付かず、借りてきた本が売ってしまう本の中に埋もれては困る、と帰省の際に自分の部屋にあった本棚から持ってきて、消化中。時々、古書店で手に入れた本を混ぜながら。

当日、読む作品を選んでから読み終わるまで30分弱。最短で10分、最長でも1時間弱。毎日続けることなので、できるだけ時間はかけない。

感想

今週、福岡に行っていた。その前に、福岡出身の詩人の詩でも読んでみようかと、那珂太郎の詩を読んだ。決して気に入ったわけではないけれど、言葉の持つ音、同音異義語、字の形、成り立ち、イメージ・連想といったこと、突拍子もない距離感ではなく、言葉のほんのちょっと先にある広がり、深まり、言葉の可能性について、あらためて感じることがあった。独りでこんな実験を続ける気持ちってどんなんだろう。

評論

先日『マッドマックス:フュリオサ』を見た。私が最初に見たマッドマックスは前作『マッドマックス 怒りのデスロード』だ。『フュリオサ』のようにセリフが多い作品ではない。基本、馬鹿でかいトラックとイカツイ車とバイク、ファンキーなキャラクターが爆走する映画だ。作品を作っている最中、ジョージ・ミラーたちが、毎日、興奮するアイデアをぶつけ、それを絵コンテにする長い長い作業は、実に楽しそうだ。これまでの作品の背景を維持したまま、シンプルなアイデアを見つけた時の興奮たるや。

ジョージがこういうんだ。「どうかな、マックスがボーイズとはじめて遭遇したとき、輸血袋として捕まったら、すごくクールじゃないかな」

『マッドマックス 怒りのデスロード』を見た人たちには、それがクールなアイデアだったとわかるだろう。

物語

『剣客商売』がおもしろい。結構な冊数があるので、今後の人生でどれだけ読むかわからないけれど、何冊かはこれから読むことになるだろう。緊張感のある立会シーン、剣客という存在を物語の中で定義し直し、その関係性のゆらぎによって、物語がおもしろくなる。古書店で『鬼平犯科帳』も手に入れているので、『剣客商売』の(1)のあと、いずれ読むだろう。楽しみ。

実績

太字は、気になったもの、気に入ったもの

2024/6/17(月)
・【詩】繭/<毛>のモチイフによる或る展覧會のためのエスキス(「現代詩の鑑賞101」)那珂太郎
・【エッセイ】大金持ちになる方法(「美女と野球」)リリー・フランキー
・【物語】北方部族との戦い:三十七~三十八節(「ガリア戦記」)ユリウス・カエサル

2024/6/18(火)
・【詩】おお地球よ/火の文字(ハリール・ジブラーン:神谷美恵子訳)
・【口述記録】第三章 昔はみんな、テレビを見ていた(「マッドマックス 怒りのデス・ロード 口述記録集」カイル・ブキャナン
・【物語】朽助のいる谷間(井伏鱒二)

2024/6/19(水)
・【詩】花のうた/「挫折」(ハリール・ジブラーン:神谷美恵子訳)
・【口述記録】第四章 ヒストリー・ピープル(「マッドマックス 怒りのデス・ロード 口述記録集」カイル・ブキャナン
・【物語】ルビー(「サファイア」)湊かなえ

2024/6/20(木)
・【詩】失題詩篇/季節についての詩論/未確認飛行物体(「現代詩の鑑賞101」)入沢康夫
・【評論】エクストリームプログラミング(「パターン、Wiki、XP」)江渡浩一郎
・【物語】井関道場・四天王(「剣客商売(一)」)池波正太郎

2024/6/21(金)
・【詩】2024/6/21 金 愛は暴君(「アメリカ名詩選」)エドウィン・アーリントン・ロビンソン
・【評論】遅れる「Jカーブ」効果/「アメリカ産業の復興」は起こらない(「大前研一の新・国富論」)大前研一
・【物語】仔羊の血(「マンディアルグ短篇集 黒い美術館」)マンディアルグ・生田耕作訳

2024/6/22(土)
・【短歌】帰潮(昭和二十二年―二十五年)佐藤佐太郎
・【対談】純粋の多神教(「日本人のこころと神道」)白井永二・工藤伊豆・上田賢治・薗田稔
・【物語】組合葬(ローソン短篇集・伊澤龍雄編訳)

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