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繁盛店のビジネスモデル『がっちりマンデー!!』にみる坪月商30万円超え店の秘密

ほぼ毎週見てます「がっちりマンデー!!」

直近、8月20日(日)放送回は、人気シリーズ
「坪月商30万円超えの大繁盛店」でした。

売れる仕組みを考えるマーケターとして、すごく参考になった回なので、メモしておきます。

「坪月商30万円超えの大繁盛店」シリーズは、『月刊食堂』の編集長 通山茂之(とおりやましげゆき)さんが、飲食店を紹介する企画です。

坪月商は、飲食店が繁盛しているか判断する指標で、1坪あたりの月商を指します。坪月商20万円までが一般店、30万円を超えてくると繁盛店、50万円を超えると怪物店ということらしいです。

今回紹介されていたのは3店舗、

・五反田の小料理屋(坪月商50万円)
・名古屋の焼肉店(坪月商50万円)
・人形町のラーメン店(坪月商73万円)

どこもモンスター店です!

1. きになる嫁デラックス(五反田)

最初は、5坪で月商250万、坪月商50万。しかも夜だけの営業の五反田にある小料理屋「きになる嫁デラックス」です。

この店にはメニューがありません。日替わりのおばんざいが並んでいます。お店側がどんどん、お客様のお皿の空き状況を見つつ、料理を提供します。楽しみでもありつつ、食べたいものを考えるのは確かに面倒くさいこともありますよね。

1杯2杯で帰るお客様はその値段、食べて飲んで2時間で帰る人は、一律4,950円(日本酒、ワインはプラス1,000円)です。

メニューから選ぶ煩雑さと、金額の明瞭さが受け入れられていること。店舗側としては、メニューがなく、店側から提供するものだけなので、食品ロスが出ないことが最大のメリットだそうです。

メニューがあるお店であれば、食べるかどうかわからないメニューの食材も用意しなければならないし、その分を価格に上乗せします。もちろん、余れば廃棄になります。

メニューがなく、ある材料で作って、順番に提供することで、食材が余らないので、食材に凝ることもできるし、逆に、安く仕入れた食材で全体のコストを調整することもできます。値段が決まっているので、細かな金額計算も必要ありません。

自分が飲食店やるなら、もうこのスタイルで決定です!

2. 大皿焼肉 老中(名古屋)

二店舗目は、名古屋の焼肉屋「大皿焼肉 老中」
14坪で月商700万、坪月商50万。こちらも営業は夜だけ。

肉を古伊万里の大きい器に並べて提供します。
美しい模様の大皿に乗った美しい肉が映えます。コース焼肉がメイン(お客様の9割がコース)です。

通常、焼肉屋では、お客様は食べたい肉を一品一品注文します。
しかし、コースであれば、出す料理(肉)が決まっています。

開店前に肉を切って盛り付けまで済ませておいて、冷蔵庫で保管。お客様が来たときに出すだけです。

6品の肉を供する場合、通常の店であれば6回の提供になりますが、大皿一回なので、手間がかかりません。

通常の焼肉屋だと店舗の広さに応じて、ホールに何人かスタッフがいることになりますが、「老中」はカウンターのみ、なんと2人で営業しているそうです!

焼肉屋業界平均の人件費率が25%のところ、「老中」では8.5%、
コースを大皿で提供することで、極力手間を減らし、人件費を削ることで、肉の品質に転嫁します。

「焼肉は原価をかければかけるほどおいしいものが提供できる」ということで、その分、いい肉を提供します。「老中」の肉の原価は55%。一般の焼肉店原価率はは35-40%とのこと。同じ値段で、いいものが食べれることを知っていれば、そりゃいい肉が食べれる店に行きますよね。

3. 駄目な隣人(人形町)

最後は、人形町のラーメン店「駄目な隣人」です。
8.9坪で月商650万、坪月商はなんと73万円!!

ここは社長の黒瀬さんの店舗づくりが変わっています。

人形町に店を出すことも、マーケターに調査してもらい、決定したそう。
・日本橋エリアには有名ラーメン店が少ない
・駅から離れている有名店より、有名じゃなくても駅近のほうが儲かる
という調査結果から、人形町の駅すぐに店舗を作ったそう。

「女性層をつかむためのラーメン屋にする」というコンセプトです。
男性客は、おいしければ普通の店でも来客しますが、おいしいだけじゃ女性客は来てくれません。

女性が来てくれるようにするため、汗だくの店員を見せないよう、厨房を奥に引っ込めて、清潔感を演出。普通のラーメン店は女性客が1割のところ、「駄目な隣人」は3割が女性客だそうです。

メニューづくりも、黒瀬さんは考えません。ラーメン以外の専門家(フレンチ、イタリアン、和食)にメニューを開発してもらったそうです。

ラーメンのプロはラーメンの枠内でしか考えないだろうという仮定のもと、3ジャンルのシェフに開発してもらい、最後に、一人の信頼できるシェフに、いいところをまとめてもらうという手法でメニューを開発。

店舗名、店内で流す音楽も、すべて他人に考えてもらったそうです。

視聴の感想

「駄目な隣人」のように、私も専門外のプロの仕事に感心することが多いので、何かを作る時、信頼できる専門家の意見は聞きたいし、成功確率があるのであれば、自分の意見はひっこめてでもプロの意見を採用したいと思いました。

「きになる嫁デラックス」「大皿焼肉 老中」にみる、無理ながんばりではない仕組みで、生産性を高め、コストを削減することはいいですね。かかるはずのコストを削減した部分で、いい食材を使い、お客様の満足度を高めて、再来訪をさせるいい循環になっています。

一つのアイデア(メニューをなくす、大皿で出してコースをメインにする)が、複数の問題や要望を一気に解決するという仕組みの導入がすごく参考になりました。

割と近い「駄目な隣人」、ちょっと足を延ばせば行ける「きになる嫁デラックス」には近いうちに行ってみようと思います。

見逃し視聴はこちら

TVerは、8月27日(日)7:29 終了予定なので、お早めにどうぞ。

https://tver.jp/lp/episodes/epr36u4vpw

※「駄目な隣人(人形町)」に行ってみた!(9/7追記)

このトロっとしたスープには、やっぱり太麺だろう! といただいた後、一応、試してみるかと思った替え玉の細麺(150円)も結構いけました! 選べる楽しみもいいですね。

麺とネギだけの替え玉が多い中、替え玉の皿に乗った小さなチャーシューのブロックもありがたい。替え玉も食べ応えがありました。

薬味も食べ放題です!
(刺激強めのニラ胡椒や、焼き海苔や生卵もあります)

駄目な隣人(外観)
駄目な隣人(店内)

その他、参考情報

居酒屋売上アップのポイント~坪月商という考え方|CASIO HANJO TOWN

別回の「坪月商30万円以上店舗のつくり方!」


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