三度目の歌会:切り取りたかったシーンと表現のギャップ。アオハル、月夜のロミオとジュリエット、…
歌会に参加するのは、三度目です。
短歌をはじめて4年ちょっとですが、コロナ禍もあって、人と対面するリアルの歌会に参加するのは今回で三回目。平日、猛暑日の正午過ぎ、歌会に行ってまいりました。
歌会の様子
歌会では、開催の数日前までに運営側に自分の歌をメールで送ります。当日は、名前を伏せた状態で、参加者の歌が並んだものを、一首あたり3人4人がコメントします。
コメントは、受け取った歌の意味を伝えつつ、
・こういうシチュエーションなら、こういう表現のほうが誤解されないんじゃない?
・語順を変えたほうが伝わりやすいと思う
・漢字でなく、ひらがなにしてるけど、効果が感じられない
・一字空けや読点(、)の意図がわからない
意味の解釈と、歌の表現に関するコメントを述べることが多いです。
素直に「意味がわかりません」というコメントもありますけど、、、詠んだ側として、そうしたコメント聞くともう「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい」という気持ちになります。
今回は、心のうちで「ごめんなさい」を連呼した、シーンがわかりにくい歌を持っていってしまいました。
女子高生だから、場所は学校? でも窓から乗り出すのは危なくない? 酔ってるのは誰? まさか女子高生? 過ぎゆくは、過去の自分を振り返ってる? アオハルって何?
とたくさんのコメントをいただき、コメントをいただいている最中は、汗が頭から、脇から、背中からとめどなく流れる感覚でした。
(決してきつい言い方ではないです。皆さん、とてもお優しいので)
歌にしたかったシーン
私が実際に見たシーンは、月の出ている夜。
窓ではなくて、ベランダから半身を出した女子高生(もしかすると女子中学生?)が、階下の男子と話してる。ロミオとジュリエットの位置関係ですね。馴れ馴れしい感じがなく付き合いたて? といった風。
こちらは酔っぱらっていて、その横を通り過ぎたのですが、とてもキラキラしていて、本当にまぶしくて。月の出ている位置、見下ろす彼女、初々しさ、完璧なシーンでした。
どうしてもそのシーンを切り取りたくなりました。
運営に送信する前、修正前は、
「窓下」が、窓枠の下の部分を指すことがあるので、誤解のないように「窓から身を乗り出し話す女子高生」と修正しましたが、これだと窓から落っこちそうだし、階下の相手と話すということもうまく伝わらない。でも「ベランダ」だと四音なので、二音で済む「窓」にしました。
私が何とか、伝えたかったのは、
・マンションのベランダにいる女子高生(もしくは女子中学生)
・下にいる付き合いたての男子と初々しい会話をしている
・二人を照らす月
・(できれば)それを酔ったおじさんが見ている
という場面です。
でも、うまくまとめられず…。
で、初々しさと中高生の恋愛を想起させる「アオハル」を持ってきましたが、歌会の参加者は「アオハル」をご存じない方が多かった!
いただいた意見をうけて
例えば、こう直すと、どうでしょう?
下手なものを持っていくと、コメントをいただいている間、とてもいたたまれない気持ちになりますが、どうしてもいい歌にしたかったので、持って行ってよかったかなと思います。まぁ、心に負担はかかりましたが。あと自分で具体的なイメージがあると、言葉が足りなくてもイメージできてしまうので、端折った結果、どう読まれるか、ちゃんと想像できないんですね。あのシーンは忘れられないので、これからも見直して、何とか、うまくまとめたいと思います。
歌会は楽しい!
他の方の歌を読んで、あぁだこうだ、自分が考えていることを語り、他の人の意見を聞くのは楽しいし、そして、時にエキサイティングです。歌会って、いいですね。またやさしい方にあふれる場所で歌会に参加したいです。次回も楽しみにしています。
いい歌を詠むため、歌の肥やしにいたします。 「スキ」「フォロー」「サポート」時のお礼メッセージでも一部、歌を詠んでいます。