夏のサイコ・ショッカー 【短歌 7首】
飲みさしのコカ・コーラ瓶にスイセンカ
気は抜けるから正しいである
狂ってるはずだった
悪のはずだった
夏の終わりのサイコ・ショッカー
たんたんと南へ抜ける流星の死を見届けて
八朔を喰む
真夏日を
カール・ツァイスのレンズへと
閉じ込めてなおあり余る空
五億年ボタンを押して
五億年分の余白に夏を溶きたい
愁いある琴引浜の鳴き砂を
ボトルに詰めて海の名を聞く
息を呑む静けさのまま
ターコイズブルーの空に夏を還そう
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