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タイアップはコスパで決めない

言葉にすると当たり前なのに実際はほとんど出来ていないことを書きます。(何度も話してるので、またかと思う人もいるかもしれないけど)

協賛やタイアップなどの話があった時に、ごく当たり前のように費用対効果を考えて判断します。「メリットは何か?」「費用に見合うだけの効果があるか」と考えながら提案を聞く、当然ですよね。問題は、その効果の時間軸です。大切なポイントは以下の3つ。

1.その企画の目指すものに共感できるかどうか?
成功するか否かではなく、本質的で普遍的な目標がベースにあるか。オリンピックの年だからこんな企画やれば話題になるので、というような「当てる」ところから考えた企画はまず警戒した方がいいです。金儲けの前に志が清らかなこと。法律が社会の進化に追い付いていない現在、ここは重要です。

2.その夢や目標が、自分たちが目指すものと将来繋がっていくか?
今ではなく、継続的に一緒に取り組むべきテーマかを考えます。ターゲットが同じ、などという表面的なところだけで判断しないことです。

3.自分たちが関わることで、その事業やプロジェクトをさらに魅力的にできるか?最初はまだヨチヨチで粗削りなものかもしれない。でも、それを自分たちが加わることで成功させ、もっと発展させることができないか?という視点。提示された企画の魅力度を推し量るだけでは不十分です。一番ダメなのは実績がないからという理由だけでやめること。実績は一緒に作るもの。(実績積んだ後でも自分たちが相手にされるとは限らないですよね)

この3つのポイントは言い換えれば「共感」「共有」「共創」ですが、中でも3つめの「共創」という視点を忘れがち。Takeばかり求めず、真剣にGiveを考えることです。

例えば、若いグループが企画した小さなイベント。初めてだから集客も読めない。予算もないから手作り。でも、共感も共有もできて、自分たちが加わることでイベントをもっと魅力的にできる余地がある。将来もっと良いものに成長させていく可能性がある。一方で、毎年開かれる大きな人気イベントで集客も多く、メディアの露出も期待できる。イベント会社が仕切っているから運営も卒ない。スペースがたまたま空いたので格安で出店できる。

同じ費用だったら前者をとるべき。言葉で理解できても、これはなかなか難しいです。後者のネームバリューにフラッと来てしまう人が多いから。「え!あのイベントにこの金額で?」と。大イベントに出展することで箔を付けたいというケースもあるでしょうが、当事者の満足感ほど効果はないと思った方がいいです。

真面目なタイプほど、単独の費用対効果で判断します。昔の部下にもいました。彼の持ってくる企画はキャッチーで一見魅力的。認知度の高いブランドやイベント、著名な人とのコラボ企画。でも大抵が一回限りで終わる。Takeだけ考えてGiveしてくれない人、ぶら下げられた話の旨いまずいだけで判断して汗を流さない人と、次も一緒に仕事しようと思わないです。言語道断なのは、即売できるからというだけで取捨する人、笑い話のようだけど実際います。

結局、仕事の時間軸をどう捉えるか。タイアップは今期の売上貢献のコスパではなく、先行投資の価値で判断すること。掘り出し物探すより、大化けさせる夢を追う方が仕事としてやりがいがあるでしょう。

ここで書いたこと、インフルエンサーなど”人”にも当てはまることですね。

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