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#続・学習者起点 GoogleEarthで写真家になる。疑似体験が授業を変貌させるのか。

 旅行に行く前に、YouTubeで旅先の動画を何度も視聴して計画をたてることがある。実際に、現地を訪ると一度来た事がある気がする感覚を味わった。このような経験をした人も多いのではないか。

 人の脳は曖昧で、現実と想像の区別がつきにくく、勘違いも起きやすいという。

1.地理的空間の体験

学習課題「火山を撮影する、写真家になろう」

 生徒が写真家となりGoogleEarthで火山を探訪し撮影をする授業を実践した。

 本学習の目的は、火山の形は様々で、平べったい形(盾上火山)や、尖がった形(鐘状火山)などがあることに気づき、この形の違いはマグマの粘りけ(さらさら、ねばねば)が関係していること学ぶことである。

 火山が身近にない地域に住む生徒にとって、教科書資料の昭和新山や三原山などは、どこにあるのかわからず、関心が薄いの現状である。

 まず、教科書の火山はどこに、どのような形をしているのかを、学習者の視点で探訪するのが本実践の目的であり、GoogleEarthを利用して学習者自らが地理的空間の疑似体験を試みた。

2.写真撮影のようす

 生徒が、GoogleEarthで、火山を探して写真を撮り(画面キャプチャ)、写真立て(Keynote)に記録していく。

・生徒視点の撮影のようす

・平成新山の撮影

GoogleEarth

・三原山の撮影

GoogleEarth

・活動のようす

@NoguLabo

3.疑似体験を生かした授業の展望

 GoogleEarthの画質は、教科書や資料集の写真と比較する低画質であるため、あくまで導入の使用であった。
 今後、技術が発展し、VRを通して現地で火山を観察することができるであろう。

 今回の実践は、ラーニングピラミッドでは「視聴覚」に留まっているが、技術の発展により「自ら体験する」アクティブラーニングへ変貌する可能性を秘めている。

参考:ラーニングピラミッド

あとがき 人とは何か?が問われる

 感動とは、五感を通して体全体で感じることである。日常生活の中で、五感を磨き感性を豊かにすることは、人として大切である。

 疑似体験は、脳だけが体験する。体全体で感じる、本物の視覚、聴覚、嗅覚、味覚、感覚ではないことを理解し、制御しながら利用しなければならない。

 幼少期から疑似体験が多くなると、現実との区別ができなくなるのではないだろうか。脳だけが、ネット空間で過ごしコミュニティを形成していく。 

 AIの中に人の脳が組み込まれていく。体と脳が切り離されてる。人とは、何かが問われている。


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