野口智博の水泳よもやま話し;コースロープ(レーンロープ)編 その2


1 レーンロープの取り付け方

こういう動画があるんですね(驚)。

レーンロープを取り付ける際の注意は、大きく分けて2つあります。
1つは、必ずバックルがない方から取り付けることです。
よく、サークルの学生たちが謝ってバックル側から取り付けて、ターンサイドで「届かない!」って叫んでいるのを目にします(笑)。先にターンサイド側をつけてから、一旦ワイヤを伸ばして、バックル側を取り付けるようにすると、「届かない問題」は解消できます。
もう一つは、「バックルカバーをつける」ことです。
バックルは大概金具でできていますので、特に背泳ぎのゴールタッチの際などで、バックルが剥き出しになっていると、頭部を擦ったりぶつけてしまう可能性が生じます。
バックルの金具は、プロレスのロープを引っ掛けているコーナーにあるものと全く同じ素材でできています。よく、プロレスの藤原喜明選手の試合で、エプロンサイドの攻防で相手選手が藤原選手の頭を掴んで、バックルに叩きつけるのですが、頭とバックルが当たった時に「カチン」という金属音がして、藤原選手が頭を掴まれたまま「全然平気」な素振りをしているシーンが見られます。そういう石頭の人は、バックルに頭をぶつけても何ら問題ありませんが、ほとんどのレスラーは、あの攻撃で額が割れたりします。
ということは、スイマーが全力泳でバックルに頭を擦ったら・・・と考えると、やはり危ないですよね。
私自身はブラインドスイマーを指導していたことがありましたが、彼らは背泳ぎだけでなく、様々な泳法でもバックルに頭部や手先をぶつけるリスクを抱えていました。なので、練習前には必ずバックルカバーをチェックしたものです。
そんなこともあり、私の大学でも3年次に開講している水泳指導者向けの授業では、レーンロープを取り付ける際には、必ずターンサイドから取り付けることと、「バックルのカバーを忘れずつける」ように指導しています。

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