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山手線沿線膝栗毛 十七編:上野~御徒町の巻 2020.2.18

上野旅その4。
施設巡りが続いたので久しぶりの街歩き。
Y氏とのふたり旅も久々か。

上野駅を降りて一番メインの広小路口を探すも見つからなくて、不忍口から降りてしまう…上野駅は降り口への案内が少なくホント不親切なんだよなぁ。
そこから不忍池へ。

やはり新型コロナウイルスの影響で人の出入りが少なく感じる…外国人の観光客もほとんどマスクしてるし。

上野公園の正面玄関を初めて見た。
ここが入り口だったのね。そして入り口には河津桜が咲いていてちょっとテンションあがる。
逆に来月の桜の最盛期にはここには行きたくないしね。今来てよかったかも。

公園から不忍池へ続く細い道に、ストリップ劇場があった。
ここらへん全然来たことなかったから存在知らなんだ。
果敢にもストリップ劇場を写真に収めるY氏。

不忍池へ入ると一人でキーボードとラッパを同時に両手で演奏しているパフォーマーがいた。

入ってすぐのところに下町風俗資料館がある。
なんか目立つようで目立たない建物。割と穴場。

下町風俗資料館

300円を払って館内入ると、ハッピを着れるコーナーがあって早速着る弥次喜多。こういうの結構好きなんです。
館内は2階建てでそんなに大きくない。
一階部分は昔の商家や民家の復元。これはまあ定番。

2階は半分が特別展で今日は『「江戸風俗人形」の世界 -建物・人形・小物の三位一体の妙-』が開催中。
要するに花魁の世界の人形やら大正時代あたりの遊郭の実際の写真とか浮世絵とかの展示。
現在の吉原は膝栗毛で行ったけど、やはり今と違いすぎてピンとこなかったけど、こういったものを見るに連れだんだんと理解するようになってきたかな。
銭湯の番台の部分だけが展示してあるんだけどこれが一番よかったかも。
あ、あと個人的にじわじわ気になってきている泥面子も展示されていたな。
満足して施設を出る。

続いては不忍池の真ん中に象徴的に鎮座する弁天堂へ。
ここは出島のように突き出てるんだけど、天然なのか埋め立てたのか…?
池自体は確か海だった名残らしいけど。

弁天堂は参道の両サイドにガッチリと出見世が出ていてお祭り気分だ。まあ買わないんだけど、香ばしい匂いだけも味わう。

弁天堂の島をぐるっとして向かいにある清水観音堂へ。
上野の山を登りお堂からさっき行った弁天堂を見下ろす。
ちょうどこの観音堂名物の円を描くように枝を曲げた『月の松』から弁天堂をフレームのように見下ろせる。
これは映えますわ。

上野山のヘリのとこにある花園稲荷神社と五條天神社へ。
五條天神社は公園の裏側のほうにあるので知らない人結構いるんじゃないかな。当然僕は調べるまで知らなかった。なんかよい神社。
ここで旅のお守り買おうと思ったら、飛行機がプリントされていてちょっと旅のジャンルが違った。
稲荷神社と併設されていて連続している鳥居もあるんだけど、写真撮ろうにも人の出入りは多いのでなかなかタイミングが難しい…あとで撮った画像見たら、鳥居にいた狛犬が結構ゆるくて好き系だった。

お次は上野大仏。
立派な建物な精養軒の向かいにある。
この大仏は関東大震災や戦争で焼け落ちて結果顔だけ残ったよう。
これ以上落ちることはないということで合格祈願にご利益があるそう。

上野山の外周を歩く。
森鴎外の住居跡が今はホテルになっていて、その前の道を歩き、東京動物園協会のレンガ倉庫を見る。さすがに今は使われてなさそうなくらい古い。
上野七福神の大黒天を祀っている護国院へ寄り、東京藝術大学の建物を通りから眺めて京成電鉄の博物館動物園駅跡へ。

ここは普段は入れないので外観を見るだけだったんだけど、ちょうど今、整理券なしで中にはいれますよと声掛けしているじゃないか。
すわ、これはラッキーと喜び勇んで中に入る。
地下へ入るワンフロアだけなんだけど、なんだこの異空間は。
改札口は行けずガラス張りから見るんだけど、謎のオブジェが鎮座している…これは何だ…?
なんか角が生えているように見えるんで妖怪の類に見えるから怪しさが半端ない。
まあ調べずにいたほうがいいか。

しかし昔の建物って細かいところにいちいち気を使っているから素敵。この重厚感は今は出せないよなぁとつくづく思う。

満足し、次の場所へ歩き出すも何故か前回行ったトーハクが見えてくる。トーハクの黒門はもう一度ちゃんと見たかったのでまあいっかと思ったら案の定道間違えてる。
前回閉まっていた黒門の開いたところを見れたんで結果オーライで引き返し、博物館動物園駅跡の向かいにある黒田記念館へイン。
ここは無料で日本洋画界の大家、黒田清輝の絵画が見れるボーナスステージみたいな所。
いちばん有名な『湖畔』はなかったけど、習作で描かれた女の人の何気ない色気がぐっときた。
売店で作品ではなく、記念館の建物の写真のポストカードを買う。
スクラッチタイルにイオニア式の柱は僕の大好物の建物ですから。

博物館の隣の国際子ども図書館にある小泉八雲記念碑を見に行く。
でも小泉八雲さんの碑がなぜここにというのはわからずじまい。
子ども図書館という名前にしては物々しい建物だけど、1906年建設の旧帝国図書館の庁舎だったようだ。

上野公園の外周から外れて寛永寺へ。
敷地に入ると隣は幼稚園があるようで、ママチャリがいっぱい止まっていた。
根本中堂が歴史を感じさせる。境内には上野戦争の碑や梅なんかもある。
iPadの画面割れてからは動画撮れなくなってスマホで写真派になったはいいんだけど、どうにもうまい写真が撮れなくてモヤモヤする…梅の花とお寺でいい感じに撮りたかったんだけども。

再び上野公園外周を歩く。
霊園の横に取り残されたように徳川綱吉霊廟勅額門が建っている。
生類憐れみの令でおなじみの綱吉の頃に建てられた門のようだ。1709年。

そこから上野編の最初に通った道を歩き再び上野公園へ。
科学博物館のクジラを何度目か見て、Y氏疲労のようで近くのベンチで休憩。
公園のメインエリアでは相変わらずフェスやっている。
やはりここでも何も買わず売店の匂いをかぎながら再び上野駅へ。

アメ横行く前にちょっと寄り道。
昭和通りを渡りオフィスやビジネスホテルが多く建つヘリアへ。

高級喫茶キャッスルという喫茶店があったのが気になった…でもホットケーキセットが900円くらいだったからちょっとホッとした。

目的地はここではなく、浅草通り沿いにある、比留間歯科医院。
1929年築のなかなか洒落た昭和初期の近代建築。

ネットで2007年撮影の写真を見たが、隣の理容店も古い建物だったようで今は新しくなっている。この歯科医院を維持するのも大変なんだろうなぁ。
でも僕らはそんなこともつゆ知らずにいい感じだ~と言いながら写真を撮るだけ。
通りの反対側からの撮影だったけど、建物の正面から撮りたい派の僕は近くに行くよりもいいんだけど、Y氏は基本対象物は斜め下から撮りたい派だからちょっと不満だったろう。

久々のアメ横へ。
やはりコロナウイルスの影響か、土曜の夕方の人混みって感じではない。
トイレ行きたかったのでまずはセンタービルへ行き用を足す。

アメ横の真ん中にあるお寺、摩利支天徳大寺へ行く。
神社かと思ってたけどお寺だったか。ここは前から気になってたけど、行くのは初めて。そこそこ参拝者はいた。

本日の行程はここまでだったんだけど、時間が余ったので鈴本演芸場へ冷やかしに行ってみる。行く途中もちょっと狭い、たぬき小路なんて道を見つけたならばそこを通る。
鈴本演芸場で出演者をチェック。ロケット団の出席率の良さに感心し、日比谷線仲御徒町駅で帰路につきましたとさ。

<本日の行程:8.7km>


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