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山手線沿線膝栗毛 十一編:巣鴨~上中里の巻 2019.8.10

猛暑の膝栗毛。ここ最近はふたり旅が続く。

まずは巣鴨駅に降り立ち、女子サッカーで有名な十文字高校のポスターを見かけてこのへんだったと知る。
三菱養和のグランドもあるし、何気に巣鴨はジジババだけじゃなくユースサッカーも盛んじゃないか。

まずは駅近くにある徳川慶喜巣鴨屋敷跡の碑を見る。
60過ぎてから4年間、ここに住んでいたそう。んで鉄道が通るんで引っ越したようだ。

駅前の大通り、中山道を南へずーっと歩く。
風があるけど、信号待ちのときなんかはムワッとした暑さ…いつもよりも日差しが少し弱めなのが救いか。

中山道から白山通りに名称が変わってしばらく歩く。
やたら規模の大きい京華中学・高等学校の裏手に、東京十社のひとつ、白山神社がある。
東京十社はこれで5社目。

神社へ上がる階段が期待をもたせたけど、境内は狭く思ったよりもこじんまりとしている印象。
そして人がいない。
でも周りをウロウロしていたら、ポツポツと参拝客が。
僕ら弥次喜多も参拝。
目と口に着色されている狛犬は割と珍しい。

本郷通りに出て目赤不動尊のある南谷寺へイン。
こちらは五色不動。これで4つ目。
残すは目青不動尊だけだが、ここは三軒茶屋のほうにあるので行く機会はあるのだろうか。
お堂は閉まっていて中は見れない…と思っていたら、鍵空いていて自由に参拝できるようだ。

つづいて同じ本郷通りにある吉祥寺へ。
ここはあの吉祥寺の元ネタ。
明暦の大火のときにお寺の門前町の住人が今の吉祥寺に移住したのが地名の由来。
でもお寺の吉祥寺は今の駒込に移る。

後に駒澤大学になる檀林があって墓地もあるから敷地は想像以上の広さ。
でも空襲なんかもあったから歴史的なのは山門と経蔵(どちらも1800年くらい)くらいしかないそうだ。
八百屋お七の比翼塚とそこそこ大きい大仏があったけど、調べてもようわからず。
後に榎本武揚のお墓があることを知ったが、案内板もなかったから事前に知っていても僕らは探し出せなかっただろう…
ここでも参拝。しかしここの狛犬は一風変わっていた。というかお寺だけど。
この本郷通りは他にもかなりの寺社仏閣が密集していた。そんな地域なのね、駒込というところは。

近くのセブンでトイレと水分補給をし、これまた同じ本郷通りにある駒込富士神社へ。
地図には富士神社古墳と書いてあってそれも気になるところ。
本殿への階段が垂直かっていうくらいの傾斜。

これは期待もたせるぞと、ひーひー言いながら登ると、頂上にあったのは倉庫みたいな本殿…これにはかなり拍子抜けな弥次喜多。
しかも古墳についての碑なんかも特になく、富士塚もない。
下へ降りると、さっきの階段の前に賽銭箱がある意味を知る。
案内板によると、この塚が元々古墳だった説。階段のまわりには溶岩ぽい石が組んでありこれ自体が富士塚のようだ。
だからこの富士塚の前で参拝しろってことなのか。
本殿のほうは空襲で消失してしまったよう。

西日になると日差しが再びキツくなる。
Y氏は今更ながらサングラスの利便性に気がついたようだ。遅いぞ。

気を取り直して六義園へ。

周囲を囲っている壁が煉瓦造りでかっこいい。
六義園の正門の前が、フレーベル館の本社だった。

この後行く旧古河庭園との共通チケット買うと50円安いんでそれを買おうとしたら、受付のおばちゃんに古河庭園は16:30で閉まるからハシゴは厳しいぞとのこと。
でも有効期限はないようなので、どうせ後日になっても行くんだからと共通チケットを買う。

園へ入ると目の前に巨大な枝垂れ桜がお出迎え。
でも当然咲いていないのでさみしげ。
それに暑さのせいか、あまり客もいない。
ここの庭園は周りにビルがないおかげで別空間を演出している。まあビルの借景庭園も好きだけども。
この時期は深緑。落ち着いていていい。暑いけど。

ここでやっと日陰のベンチを見つけて休憩。

座って景色を眺めていると、目の前にスマホを眺めてうろつく人がチラホラ通る。中には2台持ちも。
ここでもポケモンGoいるのかよ…
ちょっと他の観光客や散歩者とは違うので最近ではひと目でわかるようになってきた。いらない認識力だけど。

時計を見ると16時半までは一時間くらいある。これなら古河庭園も間に合いそうなんで行く覚悟を決める。

ちょっと速歩きで庭園をぐるっと歩く。
反対側にも出入口があるようなので、そこから出ればショートカットになるんでそこを目指す。
しかし、そこの出入り口は終日閉めているという表記が…まずは行ってみてからとずんずん歩いていくと、最初の出入口にたどり着きめちゃくちゃ驚く。
Y氏はそんな気がしたと言っていたけど、そんならはよ言ってくれ…大外を行かなければいけないところを、ちょっと内に周っていたようだ。
まあ結局反対側の出入口は閉められていたので結果オーライだったけど、こんな所でも道は迷わずにはいられないようだ。

駒込駅は全然人通りがない。
もしかしたら山手線で一番乗降客が少ないんじゃ?なんて話をしたんで、後日調べてみたら3番目の少なさだった。
目白のほうが少ないそうで、言われればそうかも。

駅を過ぎたあたりで古河庭園まで1.2kmの看板が。
今は16時、どうにか間に合いそうだ。

本郷通りをひたすら北上して旧古河庭園到着。
ちょうど入るときに団体客が出ていった。
閉園間際ってのもあるが僕ら以外は2組くらいしかいなくてほぼ貸切状態。
Y氏はこの庭園の洋館は知らなかったようで、かなり気に入っている模様。

庭園内の洋館を見渡せるガゼボで休憩。
1917年に建てられたジョサイア・コンドル設計の洋館は外壁が黒くてとにかくかっこいい。

他にはバラ園が有名だけど、今はバラの時期ではない。下へ降りると池のある回遊式庭園で庭が和洋折衷になっている。
そういえば洋館の2階が和室になっているよう。中には入れなかったけど、外観でじゅうぶん満足。

庭園を後にしてゴールの上中里駅を目指す。
元々のルートは10km超えそうなルートだったんだけど、さすがに今日は猛暑のためにショートカットすることにした。

住宅街の中に上中里庚申塔はあった。
300年くらい経っているので顔とか削られてよくわからなくなっているけど、こういう一体だけが祀られているパターンいいよね。

ふと思ったが、狛犬や仏像やお地蔵さんは今でも新しく造られているけど、庚申塔って今では造られなくなっているロストテクノロジーだよなぁ。

平塚神社は元平塚城跡らしいので寄ってみる。
本郷台地側から行ったのであまり高さは感じないけど、台地のへりなので立地としては城が築かれるパティーンなのかも。
神社の境内にロウソクが入った小さい灯籠みたいなのが、たくさん置かれている。というか、現在進行形で置かれていっている。
ボーイスカウトの少年や大人たちが祭りの準備の真っ最中。
それを邪魔しないように参拝。

段差を下ってると七福神の幟があるので寄ってみると、七福神全員集合している祠があった。
対面には年代ものっぽい不動明王像が二体。

下りきると上中里駅に到着。でも駅はまだ台地の上。

<本日の行程:8.6km也 結局そこそこは歩いた>


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