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山手線沿線膝栗毛 二十四編:田町~高輪ゲートウェイの巻 2021.10.9

6月以来の膝栗毛。
緊急事態宣言開けで人の流れは増えるとおもったが、来る途中の電車は人少なめ。

田町駅からスタート。南側の運河のほうへ。
少し歩けばもう運河。そして東京モノレールの汚い…否、味のある橋脚。
浜松町あたりから続くこの風景は独特でいいね。

メインストリートから外れるとすぐにひと気がなくなる。

船路橋は元々路面電車の車輛工場への入出庫に使う橋。今の橋は平成19年製なので新しめ。
調べてみたら路面にレールが浮き出ていて、唯一残る廃止された都電のレールの痕跡だそう。気づかなかったし、写真見てもわからん。
しかしここは僕的萌えポイントの運河が交差するところでそっちに気を取られ、橋をじっくり見ている場合じゃなかった。

天気もいいし最高じゃないか。気を良くして芝浦地区を歩く。

新芝運河沿緑地というこれまた運河沿いを歩ける散歩道がある。
景色的には両側ビルなのでいいもんじゃないけど、運河沿いを歩けるように整備しているところが港区好感持てる。
まあ歩いているのは僕ら以外じゃ怪しいドリカム編成の外国人三人組くらいしかいなかったけど。

川が交差するところ

運河の先には用がないので大通りに戻り、しばらく行くとバンダイナムコの本社ビルがあり、そこが札の辻。東海道から江戸への入口だったところ。札の辻交差点と今でも名前が残っている。
歩道橋からの東京タワーのイルミネーションが撮影スポットらしいが昼間なので綺麗ではないけど、いい眺め。
交差点の角にあるリボリアンティークスという画廊の建物も洋風で存在感ある。

交差点を北上し聖坂へ。
さらに潮見坂を上がると普連土学園中学校・高等学校がある。
ここの校舎も一風変わっていて見ておきたかったんだけど、校舎を見渡せる場所がなく、しかも女子校なのであまりジロジロ覗けずにこりゃ撮影は無理だと生徒が来る前にそそくさと立ち去る。

聖坂へ戻り坂を登る。
左手に元和キリシタン遺跡と蟻鱒鳶ル(アリマストンビルと読む)があったんだけど、どうやら大規模な再開発が行われていて工事の壁に覆われていて見れないし入れない。また間に合わなかった物件か…

クウェート大使館はちゃんとあった。設計は丹下健三。1970年建設。
でも調べてみたら、2017年頃に建て替えの話があったようだけど、それがどうやらポシャったようで今に至る。見れてよかった~

亀塚公園にはその名の通り、亀塚がある。
園内は親子連れで賑わっていたし塚を後回しにして、ひとまず公園の先にある御田八幡神社へ。
それと元和キリシタン遺跡が地域の案内板を見たらこの辺にあるとグーグルマップと位置が違うのでそれも探してみる。
公園は聖坂の頂上あたりなので標高が高く、神社へはかなりの下り階段。周囲を見渡してもキリシタン遺跡はなさそうだから神社へ詣でる。
ここの狛犬は初め狛犬っぽい個性的な顔。
参拝をし、休憩。

にわか雨の予報もあったけど、そんな空気感ではなく、10月にしては暑いくらいだ。

かなり下ったということは公園へ戻るには登るわけで…これがキツかった。
休憩したばかりなのにヘロヘロのていで亀塚へ更に上る。
亀塚は盛土になっているけど、これが古墳かどうかはわからないらしい。でも縄文時代の住居跡は発掘されたよう。
頂上にはよくわからない石碑があるだけ。ちょっとがっかりし公園をあとにする。

亀塚

しかし少し歩いてまた次の公園、三田台公園へ。
ここはさっきの亀塚公園と打って変わって人が全然いない…キレイな公園なのになぜだ…?
公園内は伊皿子貝塚遺跡の発掘調査で発見された住居跡と貝層の断面が展示、それに古墳時代の住居跡も復元されていてサービス満点具合。
まあ子供としては遊び場だから遺跡よりも遊具なのだろう。ここは遊具なかった。
疲れたのでちょっと休憩。

幽霊坂は両側がお寺でお墓に囲まれている。
坂の途中に玉鳳寺があり、ここはおしろい地蔵がある。
お地蔵さんにおしろいを塗って祈願すると美肌効果があるというのでおっさん弥次喜多も早速備え付けてあるシッカロールをパタパタ。
最近顔のハリを気にして密かにアンチエイジング効果のあるオールインワンクリームを塗っているので割とまじめに参拝。

幽霊坂

美肌ミッションをクリアし、この先も坂の連続。魚籃坂を上り伊皿子坂を下る。
台地を下りると第一京浜(東海道)の大通りに出た。昔はこの先が海。

すると高輪ゲートウェイ駅が見える。
この山手線沿線膝栗毛を始めた2018年にはまだ出来ていなかった新駅。そして山手線沿線膝栗毛の最後の駅。ゴールは一周した品川駅だけど。

テンション上がるけど、その前に『提灯殺し』の異名を取る高輪橋架道橋下区道へ行く。
線路下のトンネルだけど、とにかく低い。一番低くて160cmくらいらしい。
今は周りが再開発中で車は通れないけど、当時は低すぎてタクシーの提灯がぶつかったよう。確かに低い…

とりあえず入り口付近で記念撮影。ここらは170cmくらいかな。
ここもなくなるって話を聞いたのでこれてよかった。

工事中で中はよくわからないけど明治時代、最初の鉄道のレールを敷いていた石垣が発掘されたというニュースを見たので注意して歩いているとすぐ見つける。思いっきり石垣だ。
これを今の再開発でどう活かすのかわからないけど少しでも残しておいて欲しいね。

車町稲荷神社は交差点の角、ビルの一角に鎮座している。行くと氏子たちが提灯を掲げて祭りの準備をしている。
さすがにこのご時世がっつりした祭りはやらないと思うけど、かつては当たり前だった風景なのに、祭りの準備をしているだけで違和感を感じてしまうのはちょっと悲しいね。
参拝を済ませ、いよいよ高輪ゲートウェイ駅へ。

駅の周りは再開発で何もない。後ろの景色も高層ビルで駅舎の屋根は折り紙を模した和の雰囲気、この場にそぐわない…浮いている。
でもあたりの開発が終われば駅舎もしっくり来るのだろうか。

駅へは正面から行こうとぐるりと回ってみたけれど結局正面からは行けず、遠回りしただけで今日の行程おしまい。

<本日の行程:7km 次回最終回>


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