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山手線沿線膝栗毛 四編:恵比寿~渋谷の巻 2019.1.12

今日は天気が悪い。最悪雪が降る予報だ。
それでもなんとかなりそうだから膝栗毛決行。
今回もY氏とのふたり旅。

恵比寿駅前にある、ゑびす像をチェック(当然ながらこんなのに食いついているのは僕らだけ)して、代官山方面へ。
オサレタウンにアレルギーのある僕は果たして耐えられるのだろうか。

絵に描いたようなオサレなカフェが軒を連ねる通りを場違いな弥次喜多が歩く。
山と名がつくだけあって、メインストリートの旧山手通りは尾根沿いっぽい道だった。

次の目的地、旧朝倉家住宅はちょうど先週テレビで紹介されていたところ。

旧朝倉家住宅は、東京府議会議長や渋谷区議会議長を歴任した朝倉虎治郎氏によって、大正8年に建てられました。
大正ロマンの趣のある2階建ての建物内と回遊式庭園を見学することができます。

HPより

古い家にしては珍しく、天井やヘリが高い。
欄間や襖には絵画が描かれていて、そのほとんどは小猿雪堂作らしい。
鑑賞ポイントはテレビで予習済だったので、知らなかったらスルーしていたところだった。
僕ら入れて3組くらいしかいなかったので、ゆっくり見て回る。しかし、床が冷えていて寒かった…
家の中は撮影禁止っぽかったので不服そうなY氏。

庭園は崖沿いに作られているので幅はないけど奥行きがある感じ。そこをぐるっと歩いていると、裏の勝手口みたいなところから次の目的地、猿楽塚古墳跡への案内板が。
面白そうだからそこから細い道を案内通りに行くと、ヒルサイドテラスを突っ切るかたちに。
テラスを抜けると猿楽塚古墳跡があらわれる。

富士塚みたいになっていて、頂上には小さな神社が。
1月なので初詣気分も兼ねてお参り。

旧山手通りを歩く。
蔦屋書店はよく見ると、色々な大きさのTの字が組み合わされた建物になっている。

エジプト大使館はここぞとばかりにエジプシアンなオブジェが飾ってあって何かのお店みたいだった。
そんな感じに目につくオサレなお店にケチをつけながら歩いていると、西郷山公園へ到着。

西郷隆盛の弟、従道の旧邸があったところ。
家は明治村に移設されていてない。
真ん中に古墳みたいな盛り上がっている場所があって、今は木がちょいちょい生えているだけ。
家にしてはちょっと地面が盛り上がりすぎているなぁと思いながら公園内をぐるっと歩き、隣の菅刈公園へ。

こちらは普通の遊具がある公園なんだけど、敷地内に庭園がある。
入ってみると、家屋と池や滝が流れている庭園がこじんまりとある。
そこで休憩。公園内は人がいたけど、ここには誰もいない。
あとで地図見てみたら、こっちの菅刈公園のほうに西郷従道の家があったようだ。
それなら納得。西郷山公園はただの山だったのかな(菅刈公園は低地)。

目黒川は公園からすぐ。
目黒川にいくつかある橋の中でも割と有名な橋、中の橋をチェック。
1985年にできたのでそこまで古くはないけど、ドラマでもよく使われているそう。
桜の時期なんかはかなり映えるようで混雑している画像をみた。けど今は冬。ぽつねんとおっさんが座っているだけだ。

そのまま目黒川に沿って歩いていると、目黒天空庭園というコロッセオみたいな外観の建物が現れる。
結局ここはなんだかわからないままだけど、このあたりの首都高が走っている246号とぶつかるところが目黒川の開渠の始点。
本当の始まりはもうちょっと行ったところなんだけど、暗渠になっているので確認作業はここまででいいかなと。

246号を渋谷方面へ歩く。ここらへんは池尻大橋。
ちょっと行くと上目黒氷川神社の鳥居が見えてくる。

神社ではお馴染みの急階段を上がるとやはり人がそこそこいた。
どんど焼きもしていたので古いお守りを焼こうかと思ったら、深川不動尊のお守りがない…いつものバッグにずっと入れっぱなんだけど荷物の入れ替えで落としたのか…でもポケット部分に入れていたので滅多に落ちないんだけど、謎だ…(後日キャンプへ行くときに別のバッグに入れ替えたことに気づく)
新しいお守りも買おうと思ったが、ぐっとくるものがないので次回以降にお預け。
お参りをし、狛犬やらを見て回った後に富士塚っぽい道から下って神社を出る。

また246号沿いを歩く。
話し込んでいたら、曲がるとこを行き過ぎていてリカバリーをし、次なる目的地の平野酒店へ。
ここは角打ちスタイルでお酒が飲める場所。
千住の時もそうだったが、角打ちのところは狭いので、場の雰囲気というものが普通の酒場以上に重要になる。
今回のところは大丈夫かなと恐る恐る入店。
Y氏を先頭に行かせ、中に入ると数人の客がいてすでに狭い。その中でビール棚を物色するも海外のビール中心で高い。
しかも酒屋価格じゃなくて居酒屋価格っぽい高さ…店員も何も言ってこないし、ここは暗黙のアイコンタクトで何も買わずにすぐに退出。
前回のエビスビールのとこもそうだけど、いくらいい酒でも無理くり飲む必要はない。
他に山手線沿線でいくつか候補の角打ち酒屋はあるので次の機会に。

モヤモヤしながら歩いているとマルエツプチがあったので、ここでビールを買って近くの公園で飲んだ。
結局僕ら弥次喜多は公園のベンチで飲むほうが性にあってるや~なんて言いながら飲む。
悔しかったのでちょっと高い、よなよなビールを買って飲んだけど、軽いビールにしとけばよかったとちょっと後悔。
休憩がてらに軽く飲むんだから、そこは村上春樹よろしくライトビールが正解か。次はバドワイザーだな。

公園内は僕らしかいなく遊具も鉄棒くらいしかない。
ふと今でも逆上がりが出来るのかっていう話になり挑戦してみることに。
でも鉄棒が大小2つあるんだけど、どちらも帯に短し襷に長し状態で、ちょうどいい高さの鉄棒がない。
それを言い訳に2人挑戦してみたら、どちらもことごとく失敗…
小学生の時は逆上がりは苦労なく出来た記憶で、10年くらい前にやったときにも普通に出来ただけにショック…
でもちょうどいい高さの鉄棒がなかったからまた今度のリベンジということで…

しかしたった2回の逆上がりで体力を消耗してしまった、おっさん弥次喜多。
休憩のはずが逆に体力ゲージ減った状態で渋谷駅へ向かう。

気づいたらすっかり日も落ちている。
ピーポーピーポーうっさいと思ったら、246号沿いに救急車や消防車が何台も集結している。

246号を通る車のヘッドライトが綺麗だなんて思いながら、渋谷駅前の歩道橋を上る。
そこから僕が20年以上前に数ヶ月働いていた楽器屋のビルが見える…と思ったら別の楽器屋になってた!
渋谷駅周辺は今再開発中ですっかり様変わりしているんだけど、まさか楽器屋まで変わってしまっていたなんて…後日調べたら去年の4月に移転したようだ。
この一画も今再開発中でバリケードが張られているんだけど、その中に当時リネカーのポスター(くれと交渉したが断られた)が貼ってあった薬局も含まれていた。
角地には当時なかった『串だおれ』という飲み屋のネオンが下品にビカビカ光っているし、昼飯を買っていたam/pmもないし、もう僕の知っている渋谷はないなとちょっとさみしくなる。

別の楽器屋

ガード下をくぐり、渋谷川へ出て最近川沿いに建設された渋谷ストリームなる施設を見に行く。
ここは主に食い物屋がメイン、僕らの目的は今まで地味だった渋谷川がストリームによってオサレスポットに早変わりしたようなのでそれの確認。
日が落ちてイルミネーションが綺麗。
あまりの様変わりに一年前にここを訪れていたY氏も驚いていた。

川沿いを通り、金王八幡宮へ。かつてこの地に渋谷城があったそうな。
真っ暗だが本殿だけライトアップされていた。ここでもお参りをし、向かい側にある豊栄稲荷神社も参拝。
ここで雨がポツリと降ってくる。尿意もあったので慌てて駅に直結している渋谷ストリームへ戻って今日の行程おしまい。
なんとか天気も持ってくれたぜ。

<本日の行程:8km也>


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