山手線沿線膝栗毛十八編：御徒町～神田の巻 2020.6.20

2022年1月22日 21:53

コロナ騒動が思った以上に長引いて4ヶ月ぶりの膝栗毛再開です。

当初、東京大学へ行くつもりだったけど、部外者の見学は暫く無理そうなので、寄り道をせずに真っ直ぐ南下する方向で。
あとは神保町にあるアウトドアショップがドラマのロケ地に使われていて気になるから一刻も早く行きたいっていうのがある。

まずは御徒町へ。上野の街はもう4回位来ているけど、4ヶ月ぶりでなんだか懐かしい。

ちょっと裏道へ入ると登録有形文化財にもなっている銭湯、燕湯がある。
雰囲気のある建物だけど、よく見ると入り口にある小さな破風があるくらいで北千住の大黒湯のような立派な建物ってなわけではない。
しかも増設したのか上の階が何階建てなのかわからない…中2階？3階建て？
まあネームバリューと登録有形文化財の権威主義的な威光でこれはいいものだと納得している自分がいた。

しかし、御徒町でもちょっと道外れると全然人もいないし、こういった通りを知ることができたのが膝栗毛の醍醐味だということを再認識。

南の方角へトコトコ歩き、末広町まで来るともう電脳都市アキバエリア。

昨日やっと県境をまたぐ移動自粛要請が全面解除されたからか、アキバは人多い。でも普段と比べるとこれでも少ないほう。外国人の姿もほとんど見かけなかったからね。
アキバエリアは特に見るところもなく、駅をチェックしただけで人混みを避けるために早々と立ち去る。

総武線沿いに歩いていくと神田川に架かる昌平橋。
ここはロケーションがナイス。
昌平橋自身も格好良いのだけど、総武線の緑色の陸橋とその先に見える聖橋、神田川沿いには古めかしい建物と万世橋の煉瓦造り、更には何線も交差する鉄道…情報量多すぎな気もするけど、映えポイントとして有名な場所だ。

万世橋の煉瓦は英式積みなのを確認し、筋違門跡の案内板を読んでマーチエキュート神田万世橋へ。
1912年築の万世橋駅の建物を残しつつ、ショッピングモールにリノベーション。
お店だけなら用はないが、旧万世橋駅ホーム部分をデッキとして整備したとのことで行くっきゃない。
行ってみると、中央線の電車が目の前を通る鉄ちゃんにはたまらない場所だ。僕は違うけどY氏は鉄ちゃん気味。
ここで小休止。

当時のまま残る階段から外に出てお次は神田エリア。
ここらへんは古い建物のオンパレードなのでボーッと歩いている場合じゃない。
建物の間に小さなお稲荷さんがあったのでちょっと挨拶し、いせ源という創業190年のあんこう鍋屋の建物をチェック。
1930年築の東京都選定歴史的建造物は文句なしに貫禄あって格好良い。
でも向かい側にある竹むらも雰囲気のある建物でしかも人だかりができている。
Y氏曰く、ラブライブに出てきた所謂聖地のよう。さすがアキバ。

数軒先にあった山田歯科医院や近くにある山本歯科医院も良物件。
しかし何故歯科医院は格好良い建物が多いのだろう…？
山本歯科医院のある通りはドラマかなんかの撮影がやっていたけど、建物を見たい僕らにとってはただ邪魔なだけだった。

大通りは靖国通り。ここをまっすぐ行くとアウトドアショップのL-Breathがある。
ドラマ『ひとりキャンプで食って寝る』のロケ地にもなっていたので弥次喜多的に聖地巡礼でもある。
6階建てで5Fは閉鎖していたけど、5フロア全部アウトドア関係なのでかなりテンションあがる。
でもワンフロアの敷地面積はそこまで広くないので、割とすぐに見終わってしまう。僕の目当てのバックパックも超見づらいところに置いてあって元の位置に戻すのに四苦八苦。
若干期待を裏切られたとこあるが、こっちがハードル上げすぎたか。
でもキャンプギアを見るだけでも楽しい。

ここからまた建物巡りへ。

近くに顔のワイシャツというシャツ屋？工房？とにかく一風変わった建物があるんで行ってみる。靖国通りと交差する通り沿いにある。
たまのドラムみたいな坊主頭のおっさんの顔を全面に押し出した看板？の建物。
通りの向かい側からズームで撮る。

次の目的地へ行く途中に電信柱の看板にみますやの案内板がこれでもかと並んでいるので誘導されるように行ってみたら、ここは酒場放浪記でも出てきた有名な酒屋みますやだった。
ここも酸化した青銅の看板建築。思わぬかたちで出会えたのでラッキー。

そういえば雨降る予報もあったけど、降らずにすんだし晴れ男は相変わらずある。

栄屋ミルクホールという定食屋へ。昔のミルクホールの建物をそのまま使っている。こちらも看板建築。できればここで瓶ビールでもと思ったけど、土日休みだった。残念。
この通りには他にも昔からある建物がチラホラ残っていていい通りだ。

行程の最後は『YONA YONA BEER WORKS 神田店』へ。喉も乾いたしちょうどよい。ここはその名の通り、よなよなビールの直営店だ。
混んでいたら入るのやめようと思っていたけど、時間がまだ16時前なんで店内誰もいない。だもんでイン。
僕はスッキリ系のビールを頼んだけど、Y氏はこの暑い最中に黒ビール…いやいいんだけどさ、喉の乾きを潤すっていう感じじゃないよね。
クラフトビールは美味しいのだけど、コスパ悪いという印象は拭えず（普段は安ウイスキーか芋や黒糖焼酎）、店内も僕らしかいなかったということもあってなんだか落ち着かない。
しっくりくる飲み屋ってのはなかなか見つからないね。