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山手線沿線膝栗毛 十四編:鶯谷~上野の巻 2019.11.2

今日は東京国立博物館、通称トーハクへ行く予定だったんだけど、天気がよく散歩日和だったので、急遽予定変更。
トーハクは一日館内だから天気関係ないしね。

鶯谷駅の南口は瓦屋根のレトロな駅舎。
駅前のロータリーですらこじんまりしている。コンビニすらない。
立地的にすぐ左手が崖、右手が上野寛永寺エリアなので建物が建てられない構造だから何もないのね。

まずは上野を後回しにして入谷の用事を片付ける。

鶯谷の南口も飲み屋中心のお水な街並み。
それを抜けて手児奈せんべい店へ行く。

手児奈とは市川真間にある地名。
店主がそこから入谷へ越してきて店を始めた…とテレビで言っていた。
名前もそうだけど、まずその店構えが良い。せんべいは買わず見るだけで満足。

入谷エリアはあまり気にしていなかったけど、ここも古い店舗が残っていてなかなかよさげな街並み。歩いて楽しい。

小野照崎神社は渥美清が願掛けをした神社で有名。
行ってみてビックリ、長蛇の列ができている。見てみると御朱印の並びだったようだ。
今日だけ特別なイベントがあるのか、これが日常なのかよくわからなかったけど、僕ら弥次喜多は境内にある富士塚と庚申塔を見て満足。

再び入谷の街をテクテク歩く。

歩きすぎて次の目的地、太郎稲荷大明神を見失う。
やっと見つけたら住宅地の一画で普通に見つけづらかった。
元々は大きな敷地だったんだけど、今は狭い一画に追いやられている。お稲荷さんってこのパターン多いな。
だけど、この太郎稲荷講は今も盛んらしく、本殿には講の慰安旅行?の写真が色々飾られていた…まあ稲荷神社は地域密着型なんでこれでよし。

お次は「恐れ入谷の鬼子母神」で有名な入谷鬼子母神がある真源寺へ向け歩いていると、中国人?の夫婦に呼び止められる。
旦那のほうがちょっとだけ日本語が喋れる。背がデカイ。おばちゃんのほうは全く喋れない、そして無愛想。
最初、ホテルを探しているのかと思ったら、どうやら目的地があるらしく、それは一丁目13番地でタクシーでここで降ろされたよう。
グーグルマップで調べたら確かにこの一画が13番地。
でもそれだけじゃあピンポイントの場所はわからない。建物の名前も把握していないようだし。
よくよく聞くと13番地の3号の建物らしい。
コミュニケーションがうまくとれないから情報が断片的に出てくるんで要領を得ない。
最初からフルで住所言ってくれれば一発で検索して見つけたのに…まあ建物一軒一軒見ていけば3号あるだろうと探してみるもなかなかわからない。
おっちゃん達が痺れ切らしたらしくもう大丈夫と言われたんだけど、ちょっと離れて探していたY氏が3号の建物を見つける。しかも表札に『王』と書かれていたらしく中国人が住んでいるっぽい。
しかしその夫婦は僕らが見つけたといっても大丈夫ですという感じでそれ以上は取り付くシマがない。
なんだかモヤモヤした気分を抱えてその場を去る弥次喜多…築地んときもあまり外国人とコミュニケーション取れなかったんだよな…俺らは悪くないと思うんだけどなぁ…

そんなこんなでたどり着いた真源寺は新しい建物だった。
その境内というより敷地の中の一画に鬼子母神のお堂がある。僕らはそれを写真に収めるだけでその場を後にする。

再び鶯谷駅に戻り、崖の上の上野公園エリアへ。

入った途端に雰囲気が一変する。
マイナスイオンやパワースポットが云々とかいう胡散臭い話じゃなく、木が多いしお寺が密集している。

旧本坊表門という門がなんか歴史あるらしいので行ってみる。
んが、柵があって近寄れない…ので遠くから写真撮るだけ。上野戦争の銃弾跡もあるようだけどここからじゃわからない。
調べてみると1625年のものらしい、古っ!

隣の寛永寺輪王殿も寄ってみるけど、阿弥陀堂があるくらいで調べてみても葬儀場のことしか出てこなかった…

そして今日のメインイベント、国立科学博物館。
30mのシロナガスクジラがお出迎え。更に入るとD51の蒸気機関車が展示してある。

僕はおそらく3回目。Y氏は初めての科学博物館。
常設展は日本館と地球館に分かれていて、それプラス特別展がある。
今の特別展はミイラ展。これは遠慮しといて常設展のみで入場。
あとで知ったが、日本館は上から見ると建物が飛行機の形をしているそう。

まずは旧館ともいえる日本館から。

地下一階、地上三階からなる。07年にリニューアルしたようで僕が行ったのはその前だ。
まず建物の存在感が凄い。1930年に建てられたものらしいが、外観も内装も素晴らしい。これだけで630円の元が取れるってもんよ。
とりあえず3階まで行って降りていく段取りでいくと、フーコーの振り子が目立つ。よくわからない装置だけど、この建物の象徴的存在。
人がたかっているけど、みんなよくわからずにその振り子を眺めている。

展示物は日本に生息する生き物を中心に、鉱物なんかもあるし、日本の歴史みたいのものまで幅広い。

3階はフタバスズキリュウの化石標本が白眉。ドラえもんのぴーすけだと大声で言った後、いい年こいてテンション上がりすぎたと恥ずかしくなる。
そういや隕石なんかもあったね。

2階にはハチ公や南極物語のジロの剥製が展示されていてここだけ人だかりができていた。ポッカリ空いているスペースがあってなんだ?と思い行ってみると、現代人のプレートが。
この中に入った人が展示されているという罠にまんまと引っかかってしまう。
あとは昔の携帯日時計なんかは弥次喜多的に刺さった。

ベンチがいたるところにあるので休憩。

旧館はそこまで展示室は広くないんだけど、所狭しと雑多に色んな種類の展示物があって見ごたえはある。

地球館へ行こうかと思ったら、日本館の1階で『風景の科学展』なるものが別個で開催してる。どうやら無料らしいから寄る。ちなみに撮影禁止。
アーティストが世界各地で撮った写真とそれに科学博物館の研究者が解説し、対象物を展示するというコンセプト。
…らしいんだけど、見てもなんだかよくわからない。
ひとつだけよかったのは、アイラ島の写真とピート(泥炭)の現物の展示。
本物のピート見たのは初めて。こいつをウイスキー蒸留所で燃やすのか。

こちらの建物は1998年と新しい建物。
地上3階地下3階とこちらもかなりのボリューム。
旧館と同じく上から行ってみると屋上があるじゃないか。
上野駅の方面は見晴らしが良い。反対側は上野の森と都心のビル群。この屋上はあまり人がいなく穴場っぽい。

3階から見始めると膨大な標本がお出迎え。
なんでも世界的規模の大型哺乳類剥製標本群、日系アメリカ人のヨシモトコレクションだそう。
上野動物園のパンダの標本もある。
結構珍しそうな動物もいてテンションマックス。
ニホンオオカミの剥製は世界で4体しかないそう。やべえ、地味すぎてスルーしてた…

とりあえずダイカーとイランドという動物の名を覚える。

1階から地下2階までは恐竜の化石系の展示でこれまたすごい。
トリケラトプスやティラノサウルスなどのメジャーどころの化石もある。
もうすごすぎてちょっと麻痺してくる…

最後の地下3階は宇宙関連のよくわからん展示でぼんやり見ながら歩いていると、よくわからん装置を熱心に眺めている少年がいた。

階段の踊り場にあるベンチで休憩。
そこまで歩いていないけど、さすがにこの怒涛の情報量で疲れた。

満足気に博物館を出ると外は暗くなっている。でも時間はまだ17時過ぎ。
よく見ると博物館の建物でプロジェクションマッピングやっているじゃないか。

とりあえず今日行く予定だったトーハクの外観だけでも見ておくかと行ってみると、ここでもプロジェクションマッピングやっている。
噴水のある広場ではなんかキレイなライトを並べて出店というか企業のブースみたいなものも出ている。舞台の上ではジャグリングだかマジックだかやっていた。
人が多いのであまり楽しむ余裕がなく通り過ぎる。
でもライトアップされた上野公園も普段は見れないからなかなかよかった。

西洋美術館もライトアップされて綺麗。

上野のアトレに入っているユナイテッドアローズで欲しいジャケットあるので寄ってもらう。
…がアトレへの入り口を探すのに四苦八苦。逆方面から駅に行くので普段と違うアプローチだから勝手が違うんですよ。
なんとかアトレへ入りアローズへ行くも、お目当てのジャケット売ってない。なんか膝栗毛でたまにお店寄ってもらうんだけど、収穫が一度もないってどういうこと?

博物館内での歩行も考慮してもそんなに歩いてないんだけど、内容盛り沢山な旅で疲れたす。

<本日の行程:6.4km>


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