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山手線沿線膝栗毛 六編:原宿~新宿の巻 2019.3.9

今回も三人旅。
前回、前々回と不調続きだったケンイチの体調は万全のようだ。

前回チラ見しかしていない原宿駅で降りる。
参道口が近いんだけど、やはり竹下通りの入り口見とこうかなと思って、大混雑の竹下口から膝栗毛スタート。

通りの向う側にある竹下通りの入り口のゲートに『星プロ竹下通り』の銘が。
いつからこんな名前がついたんだ?ネーミングライツ?
そして今改めてこの場所に立ってみると、両サイドが登り坂の所謂すり鉢状で駅前が一番底の部分だった。てことは竹下通りは元々川かと思って古地図で調べるとビンゴ。川だった。
原宿駅の駅舎は参道口の方にある。イメージ的に竹下口にあるのかと思ってた。
原宿駅は何度も来ているはずなのに、全然認識間違っていたね。
そのへんの再認識も膝栗毛の目的でもある。

駅舎は大正時代の木造の駅。1924年竣工。
よく見るとハーフティンバー様式でかわいい。今新しく駅作っていてる最中だけど、この駅舎は残してほしいね。

前回も見たコープオリンピアはバブル時代の建物かと思ったら、1965年。東京オリンピックの翌年に出来たやつだった。

明治神宮は初めての参拝。

入口付近で能?的な人形劇やっていた。
それを横目に明治神宮へイン。

大きな鳥居をくぐるとそのスケールに合わせたかのように木が大きい。非日常的な場所だというのが入った途端にわかる。
その木々で陽が入らないのでちょっとひんやりして空気がピリッとしている。
この空気感、何かのヴァイブスを感じる人もいるだろうね。
僕ら三人はまったくだが。

本殿までの道のりはわかってはいたけれども長い。しかも延々と木々のある道なので変わり映えしない。
中間地点あたりに休憩所があり、参道の両サイドに献上された日本酒とワインの酒樽がズラーッと展示されていた。壮観だったけど、ウイスキーはないのか。

パワースポットで有名な清正の井戸を見たかったけど、別途入場料500円取るようなので、断念。
本殿の手前にはお寺のような山門が。大正9年の1920年創建なので、神仏分離はすんでいたのに神社とお寺ごっちゃになっているのは何故だ…?敷地内には狛犬もいなかったし、神社と神宮ってやっぱ格の違いや造りが違うのかな。

やっと本殿エリアに入ると、目の前に結婚式の一行の行列が通る。
Y氏は何故かこの結婚式の一団は本物ではないと疑っていた。テレビのロケかなんかだと思ったのかな。

本殿は改修工事中らしく、覆われて見えなかった。

お参りを終え、北西にある出入り口から外に出て、すぐ近くにある代々木ポニー公園へ。

実際にポニーがいて子供は乗れるようだ。
隣は大人の乗馬倶楽部もあって馬が走っているのが見える。
原宿の裏手にこんな乗馬スポットがあるなんてね。原宿の混雑さとは無縁の世界。

ほのぼのしてた

馬たちをなんとなく眺め、明治神宮の北側の外周をぐるりと歩く。
前回の東急プラザの屋上から見た、エンパイアステートビルっぽいNTTドコモ代々木ビルも段々近くに見えてくる。
首都高も外周沿いに走っていて、歩いていると、代々木パーキングエリアが見えてきた。
もちろん外からは入れないんだけど、パーキングにドトールがあるのがわかる。
首都高のパーキングって馴染みがないんで、実際にちゃんとあるんだなってのがわかった。

山手線のガード下をくぐり、千駄ヶ谷大通り商店街へ。
大通り商店街という名のわりには道幅は狭く一方通行。店もぽつぽつあるくらいでなんの変哲のない道。
商店街感のない通りを歩いて五叉路に出ると、鳩森八幡神社に出る。
Y氏は知らなかったようだけど、ここは東京七富士塚のひとつ、そして都内最古の富士塚、千駄ヶ谷の富士塚がある有名どころだ。

入り口の狛犬は正面を向いている。珍しい。
富士塚の周りに河津桜が植えてあって、今の時期ちょっと遅いが、なんとか咲いている。だもんで雰囲気がよい。
テンション上がるが、ここは冷静になり、まずは神社の全景をぐるりと見て回る。
結構広くていたるところに狛犬が。立派な神楽殿があったり、隣が将棋会館なので将棋を祀った将棋堂なんかもある。

そして満を持して富士塚登山開始。
高さもあるが、足場がゴツゴツして歩きづらい…これお年寄りはちょっとキツイぞ。
動画撮りながらだと足をくじきそうなので慎重に歩く。
頂上から見渡す千駄ヶ谷の景色は気持ちいいね。
Y氏も言っていたが、この規模の富士塚はちょっと他にはない。しかもちゃんと登れるのもポイント。
だもんで弥次喜多的に上位にランクイン。まあ、世間的にも上位の富士塚だけど。

全体的に気に入ったので、ここでお守り買った。
携帯しやすい肌守り。

後日この鳩森八幡神社について調べたら、村上春樹がデビュー当時この近くに住んでいたそうだ。へえ。

将棋会館は一階に売店があるので中まで入ってみる。
入り口には三月のライオンのパネルが。Y氏はこのアニメ見ているので一緒に記念撮影してあげた。

売店は昨今の藤井聡太フィーバーの影響かそこそこお客がいる。まあ、僕ら将棋やらないんでふーんと冷やかす程度。
二階は少年たちが将棋を指している姿が外からも見える。
それを眺め、なんかいいねとしみじみ思いながら近くにある庚申堂へ。

お堂の中には一体の庚申塔がきちんと祀られている。
草履を奉納すると足腰にご利益があるそうで、まわりは草履だらけ。でも庚申塔ってそんなご利益ないと思うけど…まあ年月が色んな付加価値を付けるよね。
よく見ると、お堂の上にはかわいい猿のオブジェが3体ちょこんといる。
ここも感じいいし、気に入ったのでお賽銭を入れる。

トイレ休憩をはさみ鳩森八幡神社をぐるっと一周するかたちで、千駄ヶ谷大通りに戻る。

しばらく歩き、左手にお寺があるあたりで下り坂になり視界が開けると、その先に国立競技場が見えた!

今は工事中でまだ完成していないけど、もう外観が出来ていてその規模の大きさはちゃんとわかる。
テンションの上がる弥次喜多と特に何も感慨のないケンイチのコントラスト。

国立競技場に後ろ髪を引かれるが、お次は新宿御苑。
16時までに行かなければいけないので、今日は30分早めに集合した。
今の時刻は15時半くらい。30分早めて正解だった。

でも御苑の入り口を間違えてしまう。
敷地が広い分、入り口探すのに一苦労。

東京クラッソでロケしていた道を通り、千駄ヶ谷駅近くの入り口からイン。
今は200円だが、あと10日ほどで500円に値上がるそうだ。それもあって今日の行程にねじ込んだわけだが。

新宿御苑は内藤家の屋敷跡。
内藤家が新宿をひらいたと思ったが、実際は浅草の商人たちだった。
ちゃんと予習復習しないとダメだな。

明治神宮ほどではないにせよ、背の高い木々が多くきちんと整備された庭園。
まずはクラッソでやっていた渋谷川の源流の地点へ。
これで渋谷川の始点と終点を見ることが出来た。

芝生エリアはとんでもなく開放感があって気持ちがいい。天気良くてよかった。
みんなゴザも敷かずに寝っ転がっているので僕も大の字になって寝たが、めっちゃ草ついた…
そのリスクはあるが、大都会の真ん中で寝るのは気持ちがいい。
ここは広いので人が多くてもゴミゴミしていなく、みんなリラックスしているので、居心地がいい。気に入った。
せっかくなので閉園時間の16時半までゆっくりすることにした。

16時半に新宿口から出る。
出てすぐの所に、雷電稲荷神社という神社があったので寄ってみる。まあなんの変哲のない稲荷神社だなと思って軽く挨拶程度の参拝だったけど、名前が珍しいので調べてみたらパワースポット扱いされていた。

新宿駅はすぐそこなのだが、代々木駅をすっとばしているので、明治通りから代々木方面へ戻る。
とはいえ、代々木駅はすぐ近く。ドコモのビルまで来たら、すぐ裏のほうが代々木駅だ。
駅前にやたら人がたむろしていると思ったら、全員下むいてスマホいじっている…この異様な光景は間違いなくポケモンだ。
こんな駅前にもスポットになっているのか…邪魔だなぁと思いながら、代々木駅を撮影して新宿駅方面に戻る。

でもまだ17時前なので次回行く予定のところもちょっと消化しておこうと思い、伊勢丹の屋上が前回行った東急プラザのように庭園っぽくなっているようなので行ってみた。
伊勢丹は重厚なゴシック様式でいまだに存在感バツグン。この建物は『ほてい屋』を合併して改修したよう。1926年~35年の建物。思っていたよりもずっと古かった。

期待していた屋上は、行ってみたらフェンスに囲まれているしビルだらけで全然見晴らしが良くない。消化不良。
通りの向かいのマルイにも屋上があるのでこうなったらそっちにも行ってみたら状況はほとんど一緒だった…

なんか無駄に疲れたので駅前のスポットちゃちゃっと行って帰ろうとしたら、ケンイチがブックオフに行きたいと言い出す。
行くのはいいんだけど、通り過ぎた後に戻るのは無駄歩きになるのでもうちょっと早く言ってねと思いながらケンイチの後をついてブックオフへ行く。
んが、あっさりと目当てのものがなかったと店を出る。

アルタ前にある馬水槽は赤大理石造りの馬用の水飲み場。明治39(1906)年、ロンドン市より寄贈されたそう。
しかし今では用途もなくなった馬水槽はもう邪魔者扱いのようで、ポツンと誰にも気に留められずに佇んでいて哀愁さえ漂わせていた。

さらに人波をかき分け目当ての安与ビルは八角形の積み木をずらして積み重ねたようなフォルムで異彩を放っていた。ちょうど日も落ちてきてライト灯っていてキレイだ。
1969年に京都の料亭が建てたようだが、今も営業している。

更にこのビルの裏が人けがまったくないスポットだとものの本に書いてあったので行ってみたら、ほんとに人がまばら。
すぐ近くに東口の出入り口があったので、ここがゴール。
今更だけど、色々認識が間違っていたことを痛感した旅だったな。

<本日の行程11.8km也>


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