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幼児をもつ父たちよ読め。

0歳


「これから大変だ。」


約1年9ヶ月前に娘が産まれ、分娩室で抱きあげた時の感想です。

「かわいい」や「愛おしい」という感情が先に来るのが親として普通ですよね?

不妊治療もガンバったし、その感情はもちろんある。

でも正直、これから子育てをしていく実感がまったく沸かない。

ドライなのか、何かが欠けているのか、予定や自分のやりたいことをこなすことばかりを回想。

プログラミングやデザインなど仕事以外にもしたくて仕方ない、時間を費やしたい、子育てよりも優先したいことが脳で先行していた。

友人から「子育ては大変だ」「自分の時間はあまりもてない」「覚悟しとけよ」と耳打ちされていたので恐怖しかない。

妻が退院すると、その不安は見事的中。

夜泣き、夜泣き、夜泣きの連続で精神もかなりすり減り、妻と僕は体調を崩した。

それでも自分のやりたいことは貫き通した。スキマ時間で独学したり、プログラミングスクールにも通う。

とにかく自分の時間を確保することに必死。

オムツをかえたり、たまに抱っこをするも、泣き出すとどうしていいかわからない日々を送っていると、あっという間に1歳になっていた。

成長

平成から令和に変わった。

ハイハイから歩きだすまで時間はそんなにかからずに順調、離乳食もおいしそうに手づかみ食べ、健康に育つ。

検診でも問題なし。

「いないいないばあっ」をしてあげると、
 M-1で優勝したっけ?ぐらいうけた。

NHKを見ながら手をたたく猫背のフォルムがなんともいえない。

もちろんかわいい、当たり前にかわいい、でもやりたいことがあるから気持ちが向かない。

30歳までろくに勉強なんてしてこなかった僕にとって、自らすすんで学ぶことが楽しく、失敗や考察を繰り返して何かを作り出すことに中毒になっていた。


新型コロナウイルスの感染が日本でも深刻になり、初の緊急事態宣言の発令。

子供と出かけるのはもっぱら公園。

運動神経が良いのかはわからないが、ジャングルジムや階段も積極的に登り降りし、日々できることが増えていった。

イオンのゲームコーナーに行くと、車が好きらしく「ブー、ブー」といいながら乗り物でハンドルを握る。

海に連れて行くと、波が怖くて近寄れないが、興味は深々。

これだけ遊んでもどこか業務的になり、あれは危ない、コレはダメが多くなり、一緒に外出するよりはやく、PCさわりたいと思うようになっていた。

1歳半検診

1単語がしゃべれるようになり、指差しやママゴトも達者で、かけっこが大好き。

緊急事態宣言が解除され、GoToキャンペーンがはじまると、温泉へ。

はじめての旅館で、興奮気味、長い廊下で走り回り、源泉にもつかった。

あられの降る寒い日、

1歳半検診が、ウイルス感染拡大のため遅れ、1歳9ヶ月で受診することになった。

たまたま有給をとれたので付き添い車で待つ。

午後12時40分から受付をすました。

受付・検診・問診・歯科検診と順調にすすんだ、しかし最後の子育て相談が長引き、帰ってきたら15時30分を回っていた。

泣いている。

「ママの声は届くのだが、ほかのヒトの声が届きにくい、目線が合いにくい。」

簡単に言うと「母以外とのかかわりも増やしていかないとダメ」だということだ。

妻は薄々感じていて不安になっていたところを指摘され、感情をおさえられなかったらしい。

「もしも病気だったら」や「障害がみつかったら」という見えない不安を独りで抱え込み、限界の沸点を超えていた。

「大丈夫、大丈夫」

としか言えず、理解が追いつかないまま車を運転。

家に帰り、ご飯を食べ、子供と遊ぶ。

ポポちゃん人形でママゴトをし、小さい滑り台をすべり、一緒に動物写真(カバ)を指差し遊んでフィニッシュ。

最後まで遊びに付き合ったのははじめてだった。

子供が遊びだすと、すぐにスマホや読書をはじめていたので新鮮。

遊び終わると、

「パパ、ギュッ」っと抱き着いて離れない。

離そうとしても離れない、妻にしているところは何度も見たが、はじめて。


こんなにうれしがるのか。

胸が熱くなり、心の中で何かがふわっと溶けた。


もっと真剣に遊んでやらないといけない、他人とのかかわりの前に、父がもっと感情を入れ接してあげないといけない。

何やってたんだ。

自責の念で涙が止まらなかった。

公園に行った日、海へ行った日、旅行に行った日、もっと遊べたんじゃないか?もっとかかわれたんじゃないか?もっと褒めてあげられたんじゃないか?

何をどうすれば成長を即すのか?、これからどうなるか?もわからない。

でも心から愛おしい。

心に隙がなくなるまで「ギュッ」がシミた。

産まれてから今までの回想があらわれ、嗚咽でこの執筆がすすまない。

たくさん感情を込め、新しい体験で、失敗や成功を共に積むことが、義務だとやっとわかった。

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感染拡大で難しい状況の中で、娘のために長時間、親身に診てくれた保健師さんや心理士さん、そして毎日大変な妻には感謝しかない。

最後に


「三つ子の魂百まで」
0歳から3歳までの体験が子供の感受性を豊かにし、生きていくための指針である自己肯定感を育みます。

在宅や休業、自粛要請で家にいることが多くなったお父さんたちへ

仕事やスマホを止めて10分・15分、子供と全力で遊び、全力で褒めてあげてください。

今まで知らなかった一面が垣間見えるチャンスです。

今、この時はもう戻りません。

子供を大切にできるあなたは、必ず仕事も大切にできます。


あなたならできる。

娘が大きくなったらこのnoteを見せようと思う。

参考文献

トイストーリーのバズが好きな1歳9ヶ月の娘











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