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長期インターン43人から分かった5つのこと

2020年は世の中にとっても弊社にとっても悲劇であり、しかし新たな方向転換の始まりでもありました。新型コロナウィルスが始まったと同時に、オーバーツーリズム対策として、白川郷ライトアップイベントの現場に立っていた私たちは、「あっ、拡散していくだろうな」という実感がありました。
というのも当初はまだマスクをしている人はほんの一部でしたが、中国含むインバウンドはどんどん流入していました。
ダイヤモンドプリンセス号以外にも実際は色んなところで広まってるだろうし、この現場にも紛れ込んでるんだろうな!という実感はありました。

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それまで弊社は、観光地経営という文脈で、インバウンド客の誘致、受入体制の整備、オーバーツーリズム対策を行っていたので、コロナ期間はできることが限られており、事業構造を改変する必要に迫られました。

その際、新規事業の種蒔きとして、フレッシュなインターン生にチームを組ませ、任せてきました。
そもそも社会人経験、仕事をしたことがない学生たちなので、入社時の仕事能力はほぼ横並びでした。
仕事の能力の差とは何か?成長できる人とできない人は何が違うのか?
仕事において成長した人にはいくつかの共通点があることのではないかと思い、まとめていました。

少しでも皆さんのご参考になればと存じます。
採用はwantedly一本で行っていました。

採用時の能力はそこまで変わらない

弊社NOFATEでは2020年10月から2024年4月まで積極的にインターン生を採用し、述べ43人のインターン生を見てきました。
(現在のインターン生はゼロ)
前職である総合商社7年間では日本人のみならず、海外スタッフとも勤務してきた私なりの見解も含まれています。

弊社のインターンは世間一般で言われているインターンとはかなり異なると思います。レベルに応じて裁量権が相当ありますので、自由度は高い分、責任感も相当あり、かなりハードワークです。
そんな中、業務を楽しみ、うまく適応する人たちは、「こんなことを経験できるなんて!」と、みるみるうちに成長する人が数多くいました。一方、わずか数ヶ月も経たずに辞めていってしまう人たちもいたことは確かです。

弊社では、「餅は餅屋」としてその道のプロの外部企業やフリーランスの人々と連携・提携して数々のプロジェクトを実行してきた会社だったので、社会人素人のインターン生に任せる、ということは私にとっても非常に挑戦的な試みでした。

「餅は餅屋」パートナーとの連携

採用時には、ほとんど能力に差がなかった人たちですが、なぜこれほどまでに違いや差が生まれたのかを自分なりに分析してみました。採用において最も重要な成果は、「入社後、活躍できるかどうか」です。採用に関わった人材のその後を追っていくことで、成果を出しているかどうかを観察・洞察してきました。すると「うまく仕事に適応して、活躍する人」にはある共通点があることがわかりました。

「うまく仕事に適応して、活躍する人」にはある共通点

□ 学ぶ能力が高い

スピード変化の激しい昨今、知識自体にはほぼ何の意味もありません。すぐに陳腐化してしまいます。

弊社では、常に新しいことにチャレンジし続けているので「知識」そのものよりも「学ぶ能力」や「能力を向上させる能力」の方がはるかに重要なのです。新しいことに取り組んでいるため、数々の予想外の局面に直面することは当たり前です。「これまでの経験や知識では、できない」「教えてもらってないので、できない」などできない理由を並べる人は、大抵環境に適応できません。「人がやったことのないことをやれる人」が重要なのです。

例えば、あるプロジェクトにおいて、2名に同じ業務を任せようとした時の事例を挙げます。
1人は、「自分の知識の範囲外なので、分からない」。別の1人も同じく初めての挑戦でしたが、「商品開発をやったことがないので、とてもいい機会で嬉しいです」と進んでプロジェクトリーダーを名乗り、分からないことは積極的に専門家の意見を聞き、見事短納期の中で、商品開発に至るまで成し遂げました。

結果的に、取引先からも信用され、どんどん彼女に仕事が集中するようになりました。「現状持っている知識」にこだわらず、よく人に聞き、よく勉強する人が成長していきます。

□ 組織の知恵を活用している

能力が高い人の中には、自分自身の能力を過信しているケースが見受けられることがあります。
しかし、実際に一人ひとりの能力なんて五十歩百歩です。成長する人は、自分の力を過信していません。「実績を積み重ねてきた組織で考えてきたことには、かなわないしなー」と考えており、人に聞き、意見を取り、皆で考えることでさらに良い案が得られると考えています。

例えば、グループ会議の際には、「現在のプロジェクトのことに関して相談・報告したいので、会議中に少し時間が欲しい」と必ず言うスタッフがいました。対照的に、自分が進めてきたプロジェクトのことを伝えず、相談せず、情報開示しなかったために取引先やお客様に多大なご迷惑をお掛けしたと同時に自社にも大きな損害を与えたケースもありました。

周囲と情報を共有することで、「周りの人々を認めている」ということにも繋がり、「人の良いところを発見しよう」というマインドになり、チームのいい雰囲気を作り出していくんだと思います。

□ 顧客志向が強い


弊社での評価基準は取引先や顧客からの評価、満足度、利益実績などになります。成長した人は、顧客に目を向け、成果を出すことに“選択と集中”していました。彼らは目標が明確であり、「会社にとって良いこと」を明確に理解し、行動します。

自分志向にならず、また事業者目線にならず、常にお客様にとっての最善は何か?ということを考え続けた結果、様々な事業が生まれ、また発展させていきました。

□ 客観的思考を重視している

自分の意見を持つことは、とても大切です。
しかしそれが強すぎると単なる「思い込み」や「頑固」なだけであって、固執することは業務遂行上、邪魔にしかなりません。成長した人は、自分の意見と共に根拠を添え、「主観」をできるだけ「客観」に近づけるような努力をしています。ビジネス上、失敗はつきものです。
しかし、少しうまくいったからといって客観的に分析せず、振り返ることがない人は次にまた同じミスや失敗を繰り返します。

社内にあるこれまでの歴史や物語を知っている人から積極的に取り込んでいくことが大切なのです。再現性・客観性にこだわる人は成長します。

□ 体調面での自己管理ができている

成長した人たちは、体力や体調面の管理が優れています。体力がなかったり、体調面がすぐれないと集中力を失ったり、モチベーションが上がらない、ということでブレ幅が大きくなります。

頭と身体は一体です。身体が疲れていては、頭はうまく機能しません。
成果を出すまで粘る能力は、体力から生み出されたりしているのです。
心技体とは正にその通りですね!

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以上、成長する人の条件として、
上述が全てではありませんが、これらの特性を持ち合わせた人たちで、「柔軟で体力のある人」のような気がしています。

周りに合わせて自分の能力、意見、態度などを向上、変化させることができる人、その変化のために粘り強く業務を続ける人ですね。

またビジョナリーカンパニーにもあるように、「誰をバスに乗せるか?」にはビジョンやコアバリューを実行できる人を見つけることが大切ですね。

上司も部下もお互い心地よい環境で働ける世の中が拡がると良いですね^_^

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