海を見て泣いて学んだこと
野田さんは真面目だから苦しむんだよと言われる
もっと楽に生きたらいいよと言われる
もっと考え方を変えたらいいと言われる
もっと楽しいことをしたらいいと言われる
もっと、もっと、もっと、
真面目は悪いことだろうか
真面目は馬鹿を見るからだろうか
真面目は冗談が通じないと言われるからなのか
私は恐らく普通の人より感受性がやたらと強い
それにはもうずっと前から気付いている
景色を見て涙を流したりなんと美しいんだろうと心から感動してそれが忘れられず、そんな思い出が大切で誰にも汚されたくなくて心の宝箱にそっとしまい込んだりする
人から言われた何気ない一言に支えられ生きていけた日があった
反対に人から言われた何気ない一言でもう生きていくのを辞めようとした日もあった
今日も朝から今の時間まで気が緩むとずっと涙が蛇口から溢れ出すように止まらなかった
真面目な自分のせいで自分を苦しめて自分を下げてもうこんなことを辞めたいと思った
でも私は真面目に生きることを辞められない
どんなに体調が悪くても頑張って仕事に行く
仕事に行かないと迷惑をかけるから
休むと誰かに負担がかかるから
人に愚痴も言えないし本音も言えない
聞かされてる方が不快に思うかもしれない
聞いてもらうのが申し訳なくなる
本音を聞いてガッカリされるのが怖い
嫌いな人に攻撃的なことをされたら素直に傷つく
そんなの気にしなくていいよと言われても
あの人はそういう人だから仕方ないよ言われても
私は平気で傷ついて涙を流す
反対に好きだと言ってもらえたら一生をかけて
その人を大切にして幸せにしたいと感じる
どんなものが好きなのか
何をしたら喜んでもらえるのか
一生懸命考えて考えて行動する
学生の頃からアンタは真面目なんだよと言われ続けてきた
社会に出てもっと柔軟になれと何度も言われた
メンタルを壊す度に頑張り過ぎだよと言われた
海を見て山を見て人に愛されて涙を流す自分が間違っているのかと思うようになった
刷り込まれるように私は真面目だからダメなんだと思うようになった
昨日、助けを求めるように知人に電話で言った
私は本当に真面目だ、馬鹿みたいに真面目だから色んなことに苦しんで辛くなる
でもね、沢山その事について考えて出た答えがあるよ
それは真面目は悪い事だとは思わないこと
もう変えられない、仕方ないもん
真面目でいいんだ、でもただひたすらとてつもなくすごく悲しい
知人は言ってくれた
真面目は悪いことじゃないよ
とてもいい事だよ、いい事なんだよ
でもね真面目であることを自分を下げる事のように言ってはいけないよ
真面目な自分を苦しめたらいけないよ
ひたすら泣いた、ポロポロと流れてくる涙は止まらなかった
私は感受性が強いせいでやたらと人の機嫌も伺う
あの人今、機嫌が悪いなとかあの人はメイクが変わったとか、香りが変わったとか、なんだか今日は調子が悪そうだとか、沢山沢山色んなことに気がつく
沢山気がつくあまり勝手に人の色んなことに気付いてたまに背負う時がある
おかげで勝手に苦しくなるし勝手に壊れそうになる
私のような人間がきっと集団社会に向いていないことはずっとずっと前からもう気付いている
感受性の豊かさや真面目すぎる性格は社会においてきっとそんなに役に立たないかもしれない
けれど電話越しに泣きながら訴えたあの気持ちが私の気付きで学びで答えで私はもう真面目な性格でいいんだ、と自分を許したこと
要領が悪くて冗談が通じなくて繊細でいい
海を見て泣ける自分が好きだから
真面目と言われて生きづらさを感じている人へ
私は真面目な自分から学んだことがある
変えられないことはもう変えなくていい
もうその事を責めなくてもいい
他人の意見が沢山目から耳から入る時代に
無理に自分を変えなくたっていい
それで自分を苦しめるならいっそ海を見て泣こう
美しい景色を見て沢山泣いて
何とか明日も生きていこう
私は、私たちはきっと生きることに魂をすり減らし感情を大きく左右されこの先も沢山、大きな苦労するだろう
器用に生きられなくて泣いて傷つく日々も多いだろう
そんな日がきっと死ぬまでに山ほどあるだろう
けれどもそんな自分をちゃんと愛して大事に生きていてほしい
そういう自分を愛して大切にしてくれる人が必ず現れる
私たちの生き方は器用ではなくても間違いなく人に寄り添える
間違いなく純粋で豊かな人生である
人の痛みを沢山分かってあげられるのだから