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同人誌の装丁覚書⑧ STARBOOKSとの出会い
記事一覧
同人誌の装丁覚書(マガジン)
はじめに
まずは2021年、ほぼこのマガジンの更新をしていなかったことについてお詫び申し上げます。もともと自己満足の備忘録としてつけていたものだったのですが、時々覗くと記事へのいいねやマガジンのフォローが増えておりその度に罪悪感を覚えていました。1年かけて取り組んでいた同人誌の執筆が終わったので、ぼちぼちこういった記事の更新などもできたらいいなと思っています。
2019年5月に出した2冊の同人誌の内1冊(再録)を前回紹介しましたが、この記事ではもう1冊(新刊)を紹介しようと思います。わたしにとっては初めてのSTARBOOKS利用でした。
何故STARBOOKSを利用しようかと思ったのかというと、「ぼうけんのしょ」という会員ランクサービスがあると聞いたからです。STARBOOKSでは同人誌やグッズを注文するごとに経験値が付与され、レベルアップした分だけ値引き額が上がるシステムになっています。つまりリピーターになればなるほどお得な印刷所なのです。(詳しくはSTARBOOKS新規会員登録後のお客様ノートにてご確認ください)
STARBOOKSは元々箔押しの種類が豊富ということで気になっていた印刷所でした。これを機に試してみたい!と思い、今回依頼を決めました。
本の仕様
![](https://assets.st-note.com/img/1638874155723-uFJTn6sUi5.png?width=800)
▼本の仕様(B6一段組/全120ページ)
セット:オンデマンドノベルズ
表紙:新・星物語 マーガレット 180K/PPなし/箔押し・HK038(透明)
本文紙:淡クリームキンマリ 70K
遊び紙:羊皮紙 あい 80K/ヴィンテージゴールド アンティーク 63K
イラスト:佐十さん
タイトルロゴ:りんこさん
今回の本は普段出している本と比べてスケールの大きい話だったので、こういうジャンプ率高めの構図で描いていただいてよかったな~!と思っています。涙が浮かびつつも意志の強い主人公の瞳が印象的です。
実物写真
![](https://assets.st-note.com/img/1638877280376-roEyshMHad.png?width=800)
金女主本の透明箔(noteに参考として掲載する用) pic.twitter.com/g4cwN6FOTs
— 遠子 (@tococoon) December 7, 2021
RGB再現重視(料金10%増)を選びましたが、イラストを画面で見たときの印象と変わらずとっても色鮮やかに印刷していただきました。課金してよかったです。ただ、使用した用紙の特性なのか大分テカリが目立ったのでマットPPをかけてもよかったかも……。
主人公の瞳・涙部分にHK038透明箔を被せることで、本を傾けるとキラキラ光る効果を狙いました。動画だとちょっと色味が違うのですが、手に取った時の印象は大体こんな感じだと思ってもらえれば。
![](https://assets.st-note.com/img/1638877291718-D4Xw5qJ4XF.png?width=800)
物語の始まりが夜なので、前面には藍色の遊び紙を使用しました。羊皮紙にしたのは同時に出した再録本のブックケースと雰囲気を揃えたかったからです。多分気がつく人は殆どいないと思うので、完全に自己満足なのですが……。
![](https://assets.st-note.com/img/1638877300718-7bdKXgUuPp.png?width=800)
▼体裁
字数:43字
行数:16行
フォント:FJS-筑紫明朝 Pr6N R 9.5pt
上端:25mm
下端:18mm
左端:20mm
右端:20mm
ここ1、2年ほどは行数を奇数に設定しているのですが、それ以前は偶数にするのが自分の中でブームだったらしいです。にしても9.5ptはでかくね!?と感じてしまいますが、何だかんだ今めくってみてもわりと読みやすいんだよな……。でも今組むとしたらフォントサイズ9pt、行数17~19くらいにはすると思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1638877307878-AVYEpCUQbr.png?width=800)
わたしにとってのSTARBOOKSさんの強みの一つに、「遊び紙を前後で変更できること」を挙げたい。遊び紙、前後で揃ったものを使うのも統一感あっていいんですけどね。敢えて紙の種類を変えると、物語の始まりと終わりで受ける印象の違いを表現できる気がして……。他の印刷所さんでもお願いすればやってくださるところが多いかと思うのですが(この後プリントオンさんでもお願いして遊び紙を前後で変更しました)要確認です。
物語の始まりは夜でしたが、終わりは朝だった+舞台が砂漠だったため、朝日を受けて黄金色に輝く砂漠をイメージしてヴィンテージゴールド紙を使用しました。実際に見ると紙の質感が想像した通りで……本当に砂漠だ~!と感動しました。細かい砂の粒がキラキラ輝いているように見えます。
感想まとめ
・STARBOOKSはリピート利用すればするほどお得な印刷所
・STARBOOKSは遊び紙を前後で変更できる
・透明箔はイラストの上に重ねると効果的
・新・星物語はPPなしだとテカりやすい?ので気になる人はマットPPをかけた方が良い
以上、STARBOOKS今後も使おう!と思うきっかけになった思い出の一冊の紹介でした。
次回はプリントオンで刷った、わたし史上最も装丁にこだわった本の紹介になるかと思います。
サポートが何なのかわかってないですが、していただいたらメチャメチャ感謝します。