今朝のドードー鳥の夢

東南アジアのどこともわからない土地を、オープンバスに乗って旅行をしていた。
同行しているのは会社の人たちだった。同僚もいれば、同じ部署の人も、親会社の人もいた。

途中、民芸品や野菜や果物の路面店が連なる通りの近くに、小さな丘があった。
私たちはその通りにバスを停めて、辺りを散策することになった。

丘のふもとに一本の木が立っていた。その木に何か止まっている。白くてふわふわした産毛の生えた、大きなドードー鳥だ。ドードー鳥といえばもう絶滅してしまったはずの鳥で、これはしかもその雛だった。

ドードー鳥の雛は、木から私たちの近くに降り立った。近くで見ると大きい。全長2mくらいで、おとなしく佇んでいる。

親会社の人がドードー鳥の雛をバックに記念写真を撮った。
それに続いて、同行者の多くがドードー鳥の雛と写真を撮り始めた。

シャッターの音やフラッシュの光で雛が驚いてはいけないと思い、写真撮るのやめてください!と喚き散らしたら、うるさい、と逆に注意されてしまった。
もっともであった。

再び皆でオープンバスに乗り込み出発した。
夕暮れ時の気持ちの良い風に当たりながら、私はさっきの自分の行動が気になってきた。

私はさっき皆のいる前で写真を撮ることを否定してしまった。
写真を撮り始めたのは親会社の人である。そして、その人の会社から私は仕事を受けている。
私がその人の行動を否定したことで、仕事をもらえなくなったり、何か今後の業務に差し障ったりしないか心配になってきた。

あくまでドードー鳥と写真を撮るのがよくないと思っただけで、写真を撮ること自体を否定したわけではない。
あとでどこかいい場所があったら、撮りましょうか、とその人のカメラマンを買って出ようと思った。

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