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nocochi
2021年8月30日 08:41
知っている道だと思っていたら、手前で曲がり損ねていたようで、ずいぶん遠くまで来てしまったようだ。家から遠い、としか認識していなかった高校の制服を着た少女たちが大勢歩いているので間違いない。来た道を戻る途中で中学校の同級生の三人組に会った。そのうちの一人は苗字が変わっていた。どうやらお婿さんになったらしい。さらに道を戻ると気になる小道があった。そこには、こじんまりして風情のあるお寺があった
2021年8月29日 12:25
そこは雪と氷の世界であった。天気は曇っていたけれど、雪と氷でできた真っ白な地面がわずかな太陽の光も跳ね返すので、曇り空の割に明るかった。私たちは、そんな真っ白い地域のとある村へ、教会を見にきたのだった。その村にはもう人は住んでいない。観光地として教会だけが維持されている。教会は村の入り口に二つ建っていた。一つは木造の小さな教会で、村に入ってすぐ右手にある。木の温もりが優しい、可愛らしい教
2021年8月17日 21:05
私たちのクラスの文化祭の出資者は、「ニアの店」を経営するご夫婦だった。この学校では、文化祭をするのに自分たちで出資者を募らなければならない。「ニアの店」のご夫婦は、英国紳士と英国淑女のような風貌の、上品で華やかな二人であった。夫婦には一人息子がいて、彼はかの有名な「不思議の国のアリス」に出てくるマッドハッターである。「ニアの店」はカラフルでごちゃごちゃしていた。そして、そこに置いてあるも