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小道具の原稿作り

助監督「アリモノでいけませんか?」
美術「いや〜原稿ほしいですね…」
何度このやりとりをすることでしょう。

看板、メニュー、チラシ、スマホの画面…
演出に関わる美術は助監督が原稿を作り、
監督OKをもらってから、作っているものが多いです。
アリモノとは美術部がすでに持っている小道具のことです。よく使われるポスターや看板などです。あまり演出に関わってこないものはアリモノでお願いすることが多いです。

最近では画質がよくなったこともあり、小さく画面にうつる看板やメニューなどに関しても原稿を出すことが多いです。
その時代にあったもの、一つ一つ調べて原稿はは作っていきます。

・終戦直後に進駐軍が配ったチョコレートの包み紙
・時代劇にでてくる書状の文面
・スマホのメッセージや検索ページ

字体、デザインなどを調べて、その資料を美術部と共有して小道具は出来上がっていきます。
もちろん、美術部でも調べてくれますが、
なにせ作るものがたくさんあるので、助監督が調べて下書き原稿を作り、監督OKをもらったものを美術部に共有するほうが多いです。

この原稿作りに追われるのがサード助監督です。撮影が始まる前の準備期間に行います。
監督から一発OKが出ず、何度とも原稿を作り直すこともあります。
美術部に原稿を提出した後も細かい確認が続き、リサーチが続くこともあります。

しんどいですが…
0.1秒しかうつらないかもしれませんが…
その原稿がもととなった小道具が画面にうつった時の喜びはあります。
細かい工夫に視聴者の方が気づいてくれることもあります。
少しずつ、自分なりの個性・クリエイティビティを出せるのも楽しみかもしれません。

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