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無用者階級は、生まれてしまうのか?

(ライティング by えぬ)

たまには希望的な話も。

ユヴァル・ハラリさん(世界的歴史学者、ベストセラー「サピエンス全史」・「21レッスンズ」の著書)
の話で、将来はAIに仕事が取られて、
機械より能力が低い人間は仕事がなくなる。
時代の進歩ついていけず、また社会保障も発達してもあり、働かなくても生きているようになり、やる事がない人間が生まれる。

つまり、
「無用者」という階級が生まれると予測している。


理由は、
AIが発展しすぎて優秀な人間がプログラムを書いて実践しながら修正すれば、それは完成されたロボットとして稼働して、ほぼ自動で仕事をしてくれる。
また時代の流れがはやくなる為に、どんどんと仕事が消えて新しい仕事が出てくる。
そうなると、古い仕事が消えて職を失った人は、能力が低いと新しい仕事に就けない。
また、新しい仕事に就こうと勉強をして、3年かかってドローン操縦士の能力を付けたとしても、3年後にドローン操縦の仕事はなくなるかもしれない。また、5年ぐらいもったとしても2年くらいで仕事に慣れたと思ったら無くなり、新しい仕事を探さないといけない。

こういう事を繰り返すわけで、この仕事が変わるスパンはドンドン短くなるので、いずれ仕事に就けなくなるかもしれない。
また、こういう状況だから、精神的タフネフも求められて耐えられない人もいるかもしれない。と言っている。
余談だが、この影響から精神をやられる人が大量に増えて"うつ病"が世界最多の病気にになると言っている。

じゃあ、これが生まれなくする方法は?
それを考えてみた。



説①
「ホントにやる仕事はなくなるのか?」

たしかにAIが仕事を肩代わりする事が多くなるが、それでも雑用など、超低賃金なら、何かしらの"何でも屋"でもやらせられるかもしれない。
配達、掃除、電話番などをまとめて1人の人間に色々やらせる。また、事情が変われば、雇い主が指示して新しい仕事をドンドン振る。
あとは、カメラで監視して、管理。
人間の優れている部分は、社会って人間が住みやすいように設計されてるわけだから"社会の中で色々できる"って事だと思う。
掃除も、買い物も、募金も、書類の申請も、資料の調べもの、取引先への連絡も、荷物の配送作業も、全部、誰でもできる。
別に1つ、1つのクリオリテォー高性能AIより全然、遅いだろう。
が、これが全部できるAIがいたら、超高級だろう、メンテナンスも面倒くさいそう。
だが、仕事がない人間がいたら、超低賃金で雇えるかもしれない。
こういう理屈だ。

ま、こんな悲しい理屈だけじゃなくて(笑)
他にも何か新しい仕事は見つかるかもしれない。
そうすれば、無用者階級は生まれない。

説②
「身体を売る」

"身体を売る"と聞くと、性風俗産業を思い浮かべると思うが、それもたしかに無くならないと思う。
やはり、人類最古の仕事は強い。ゴギブリ並みの生存力だ(←言い方ヒドイ)

それだけじゃなくて、身体の一部を売る仕事だ。
例えば、髪の毛、血液とか、
将来的に爪とか皮膚も売れるかもしれない。
つまり、臓器のような再生困難なものではなく、老廃物のように身体から出てくるものなら、
人間しか作り出せないと言える。
これが、もし売れるなら(例えば、人間そっくりのアンドロイドの為の装飾に使うとか)
人間にしかできない仕事になるわけだ。
しかも一度に大量に取れるものでもなく、鮮度もあると考えると、定期的に仕事がある。

説③
「人に接触が必要な仕事」

先ほどの②風俗とも被るが、消費者と直接の接触が伴う仕事は残ると思う。
そんな全部、そうだろ?と思われるかもしれないが、
最近はリモート化が進んで会わなくても出来る仕事も増えた。
言ってみれば、TVタレントやYouTuberだって、私達に直接、会ってないではないか。
工場勤務もお客さんには直接、会ってはいない。
それを購入する人と直接、接触する仕事、特に対面での接触が必要な仕事は残ると考えている。

これは、私が販売業をしていたから"存続してくれたらいいな"というバイアスがかかってると思う。その前提で話を聞いて欲しい。

例えば、どんな仕事かいうと、
マッサージ、キャバクラ、カウンセリング、介護、クレーム・問合せの電話対応など。
特に肉体接触が求められる仕事は、簡単に無くすのは無理だと考える。
キャバクラやカウンセリングは、zoomなどオンラインでも可能である。が、消費者と直接、接触はしてる事は同じである。ようは"直接コミュニケーション"を取る必要がある仕事だ。
また、逆をいえばオフラインでも出来れば価値が上がり、生き残れる可能性は高い。
電話対応は、現在よく自分も利用するので、
ここから私の主観で話す⬇︎

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現在ネットでの問い合わせの案内は非常に理解しにくい。
読んでも理解できない事だったり、書いてないような事が多い。
誤解を招く言い方をするが
「お客様から問い合わせの電話対応を受けても、商品が売れるわけじゃないので、時間だけかかって人件費の無駄遣いだ。
だから、問い合わせしにくいように電話番号を隠している」
と思える程、いつもカスタマーサポートなどの電話番号を探すのは大変である。
そういう会社は「何か信用がおけない会社だな。
だから、顧客満足より利益追求型の会社なんだろな。」と思う。
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そこで電話対応してもえると、その印象が会社の印象を決める。ぐらいの大きな影響があるし、その対応でその会社自体がどんな体制なのか感じる事もある。
これは、やはり感情的な話で、いくら正確な情報や正論をAIから伝えられても、納得できるかはケースバイケースだ。それよりも"対応の仕方"が、その結果を決めると思う。
それを理屈で説明するのは難しい。が、この場合は確かに対応する事自体に価値があるのだ。
人間は、感情と理屈が入り混じって矛盾とグレーゾーンに満ちているので、その配分というのをAIが直ぐに計算できるかは難しいと思う。
仮に聞いた情報を入力して、過失割合などは最終的にはAIが判断するとしても、それでも人間が入ってクレームを聞くというのは、かなり意味はあると思う。
それはさっき同じ事を言ったが"話を聞くだけでも解決してしまう"という事もあり、人間は矛盾に満ち溢れた生物であるからだ。

やはり"会話"というのは、人間の行動の中で、特に脳をよく使う難しい技術と言われているので、
一方的に高品質なサービスを届けるのはAIでも直ぐに可能かもしれないが、直接、人間の話を聞いて理解する、それに適切なタイミングや内容の返事する、リクエストに応えた動作をする、そういったコミュニケーションをAIが全部するのはかなり難しいと思う。
やはり、人間の情報を察知して、色々なアクションを起こせるのは今のところは相当、人間の方が得意であると考えている。

説④
「人間を雇うと補助金が出る」

4つ目にして、やっと具体的な政策が出てきた。
今でいう障害者雇用の枠のようなシステムだ。
とにかく仕事内容は何でもよいので、人間を雇うと国から補助金が出る。これが施工されたとする。
そうなると、誰がやってもよい簡単な仕事をやる人間が出てくる。
(簡単といっても、今のクラウドソーシングとかの外注されている仕事のレベルだと思う。簡単なプログラムを書くとか、動画の編集をするとかで、本当に簡単で誰でもできるマックジョブとかは機械がやる)
だが、これが全ての人間が救えるとは思えない。 やはり、本当に能力がない、その枠にも入れない人間は一定数存在すると考えているからだ。

また、政府が"働く事が人間らしい生き方ができるし、社会に貢献するべきだ"と称えて、全員の人間を働けるように法整備したとする。
そうなると、今で言う天下りのようなカタチになると予想される。
色んな場所場所に担当として、人間を配置する。
だが、実際は名ばかり店長みたいな感じになる。

お客さんが来ても、実際はAIで全部、案内はできるのだが、そこにワンクッション挟むだけが、実質はあんまり意味はない。
お客さんが来たら世間話をしてから中へ案内してもいいし、挨拶するだけでも、もし詳しい内容を教えて欲しいと言う人がいれば一緒に操作などすれば滞在している価値はある。
が、お会計などは自動決算、売上報告やお客層や時間などのマーケティングデータもAIが自動送信してくれる。
ディスプレー・陳列の変更や、高い所の掃除など雑務は人間がやったほうが効率かもしれない。
が、おそらく本部からのデータや指示も全て把握してるのはAIで、サイアク人間がいなくても回るように設計された店舗であろう。
だから、"名目上は人間が店長"であるが、実質は完全に"AIが上司"だろう。
本部も
記憶力も計算力も高く、プログラムを変更すれば一瞬で指示に従い、 嘘もつかず、ほとんど休まず、24時間いつでも連絡が取れて、数分でデータ分析の返事もできる
AIのほうを中心にした店舗作りをするのは当然だろう。

注意したいのは「その店の売上を作ったのは自分だ」なんて勘違いをし出す人間がいると、お客さんとの接客や業務にしても、支障が起きないか心配だ。
少しはそのおかげもあるかもしれないが、
本部がマーケティングから企画や商品を考え、ディスプレー・陳列を考え、メディアにプロモーションをかけて、商品に対する魅力的な宣伝文句を付けている。
それをAIが、
分かりやすい説明でご案内しながら、あなたのライフプランに最適なモノを選択し、メリットを伝えて、値段や類似商品との比較点を伝え、具体的にイメージしやすい生活に取り入れた場合の映像などを見せる、それに対してお客さんから問題点、要望や悩みをお聞きして1つ1つに丁寧で簡潔に答える、必要なら明細も出す。
これ全てこなすワケだ。
人間ができる事など、"生身の人間として話を聞く"、同じ人間として共感する"事ぐらいだろう。
ちなみに共感はAIもカタチ上はできる。
それでも「ここの売上を作ってるは私のおかげだ」
と、言えるのだろうか?
私はその人を、
たまに凄い仕事ができる部下がした仕事や出した成果を、自分がやったかのように周りに言う、手柄を横取りする上司みたいに思える。
(ちなみに私の予想では、細かな日常のルーティンワークもAIおよび専用の機械がやってくれる。
掃除は専用ロボットがなる、荷物も受ける取れる、店内装飾も遠隔操作できる専用のディスプレーになっている、必要な機材や部品も自動発注できるか業者を自動手配する)

ま、もしかしたら、それぐらい勘違いして生きている人間のほうが幸せなのかもしれない。
別に勘違いしても業務に支障がないのなら、それでいいかもしれない。会社に文句言ってこないうちは。


話は戻るが、②言ったように、それでも話を聞くだけで十分、価値はあると思う。それだけ私は"生身の人間がいる"というのは価値がある事だと考えているからだ。そういう意味では国で施工しても、意味はある方法だとは思う。
だが、ビジネスとしての利益が出せているかは不明だが。

説⑤
「AIが仕事を見つけてくれる」

最後は禅問答のような答えだ。
AIに取られたら、AIに探してもらえばいいじゃないか。
という解決策だ。

今のハローワークの案内が全てAIになり「あなたが働く事が可能な仕事」を探してくれる。
あなたの体力や器用さ、知識、技術、想像性、キャリアなどからピッタリの仕事や条件の良い仕事を紹介してくれる。

そう言っても、皆さんも経験あるかもしれないが、転職エージェントに行った時に「希望している業種でない仕事の紹介ですが」とか「その条件だと仕事は紹介できない」と言われるように、
AIから同じ事を言われるかもしれない。
つまり、あなたの希望とは違う仕事を紹介されたり、状況によって無い事もあるかもしれない。
だが許してほしい。AIも一生懸命探してくれているのだ。人間よりも遥かに賢い頭脳で。
(ただ、これも現状と同じで失業者は一定いるし(2020年9月で3%)ハローワークにはいつも仕事を探してる人がいる。 ので、AIの問題ではないと思う。)


まとめ

なんか、最初は生まれない方法を考えるはずだったのに、
途中から無くならない仕事に話が変わってしまって、論点がズレてるのが、私らしいと、また自分で笑う(笑)

総括を述べると、
本質な人間の仕事を、全ての人が従事するのは無理かもしれない。
それは便利になる事の代償かもしれない。

悲しい結論だ。
仕事がない人を全員マッサージ師になるのは無理だし、全員カウセンラーになるのも無理だ。
全員、超低賃金で奴隷みたい"何でも屋"やらせるのも世論が許さないだろう。
というか、ベーシックインカムが施工されれば、そこまでして働かなくてもよくなる。それが輪をかけて無用者階級を生む。多分、ハラリさんそこまで予想してるのだと思う。
別に政府の目的は、国民に"仕事をさせる"事ではなく"国民が安心して生活できる事であるから、ベーシックインカムと社会保障で実現できれば、仕事が無くなっても責任がないと言えなくてもない。
だが、社会復帰したいとか、もっと良い暮らしをしたい、という人は、一度、無用者階級に入ってしまうと、高所得の層まで登るのはかなり困難、どころか可能性がほぼないレベルの格差が生まれるかもしれない。
(昔でいうところの奴隷になって何年も経つと、知識や技術、健康状態など著しく低くなるような状態だ)
それを国へ問題提起したところで、高所得者が国の経済を動かしているわけだし、働かなくても最低保証が整っている状態なのに、それ以上を求める声は届きにくいかもしれない。
という事で、やはり無用者階級に近い人間が発生する危険の回避は、
国が無理矢理に仕事を作る
ゼネコンのような、意味があるか謎の作業を繰り返す、ただ仕事だけを生み出すといった方法だ。
これしかない。というのが私の考えだ。
だが、仕事の1つの大きな意義は「社会に意義のある事でお金を稼ぐ」である。
それが半ば達成できないような仕事は働く意味はあるのか?

そういう疑問に行き着いてしまう。

(今の障害者雇用のような形でなく、結局、障害者も健常者と同じくら稼げる人間が普通にいる社会にしないと、本当の意味で障害者で社会で自由に仕事をしていると言えるのか? 
これと似た問題だと思う。)

明るい内容で書きたかったが、やはり深刻性の高い問題だと再認識させられる結果となった

これは自分の人生観を大きく揺るがした書籍である。
気になる方はオススメしたい気持ちはあるが、話は難しい。が、非常に面白く勉強になると思う。

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