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また来年、秋。

今日は雨が降っている。とても冷たい雨。夏が終わって秋がきたなんて話をちょっと前にしていたのが、もう秋の終わりか。年々、秋が短くなってきている気がする。いつか消えてしまわないかと心配になる。ぼくは、そういう秋の背中を向けている季節みたいな所が好きなのだ。また来年、秋。

さて、これから冬が始まるわけだが、ぼくは結構、冬を歓迎している。ウェルカム、冬。寒いのが苦手な人にとっては厳しい季節になるが、ぼくは冬の寒さが苦手ではない。厚着はどれでけでも出来るが、薄着には限界がある。だから夏の暑さが苦手でならない。でも冬はそうではない。寒ければ着ればいいのだ。至ってシンプルなところが好きだ。

それに、寒い外から暖かい室内に入る方が幸福度が高く感じる。より暖かさを感じることが出来るのは、冬のいい所だ。食事も冬は温かいものが美味しい。鍋なんか最高だ。みんなで同じ鍋をつつくのを、少し躊躇してしまう時代ではあるが。みんなで囲みたい。

日本の気候は冬が乾燥している。それもぼくが冬を歓迎している理由の一つだ。肺いっぱいに冷たく乾燥した空気を吸い込んだ時のあの感じ。一番、冬を感じるときだ。それに比べて、湿気が多い夏の不快さと言ったらこの上ない。先にも書いたが、室内に入った時の幸福度が違う。夏の場合、涼しい室内に入っても、それはただの避難なのだ。冬はそうではない。室内の暖かさをじわっと感じることが目的ですらある。

そして、やはり冬といえば雪だ。今年は降るのだろうか。去年はチラッと降ったが、ガトーショコラの上くらいで積もるまではいかなかった。一面に降り積もった雪をみると、心が洗われたような気分になる。雪という漢字には、”すすぐ”という読みがある。白い雪があらゆる不浄を取り除いてくれると、昔の日本人は感じていたということだ。

なんだか冬が待ち遠しくなってきた。早く来い、冬。

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*秋がいちばん好きだな。次が冬。


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