詩 「鯨」

光が街を彫り
影が街を擦る

蛇のような街燈沼のような
横断歩道人間関係のような信号
鯨の開口が鮮やかに月面に浮かぶ

その閉口と同時に
夜が踊り始める

若い歩
枯れた道
閑かな足跡
完璧なまで滑らかに
時が過ぐ

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