詩 「存在」

闇の岸辺
温めの潮風
波の満ち引き
朧げな月明かり

あらゆる物事や事象が
曖昧な夜の海岸を歩く

恐怖が足を震わせ
不安が歩幅を縮ませ
悲哀が鼓動を急かせる

人一人居ない此処では
服を脱いで裸になる事も
深い落とし穴を掘る事も
静かな海の底へ沈む事も
何だって出来る

無益で無駄で無意味な行為の連続
ただの存在を自分自身のみ感じる

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