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海外帰国子女とグローバル人材

親の転勤などに伴って海外で暮らす日本の子どもたちは年間8万人弱。この子どもたちは、今、文部科学省や産業界が求めているグローバル人材になり得る子どもたちだ。

(2017年にフェイスブックで公開した投稿のnote への再掲です)

でも、「日本の文化から離れると帰国した時にいじめられる」「日本の学校に適応できなくなる」ということで、海外の子どもたちの4分の1が日本人学校に通っている。日本人居住区と日本人学校の間を学バスで通学して、日本人コミュニティの中だけで暮らして帰国する例も耳にする。

そして実際に、現地校に通ってそこに適応していたのに、日本に帰国して不登校になった事例を精神医療や心理相談の現場で幾例も見てきた。

また、英語圏への転勤は子どもの進学に有利になるといって喜ぶけれど、それ以外の国への赴任は進学に不利になると嘆くということも聞く。高校進学時期になると、父親を残して母子が帰国するという例はかなり一般的だ。

そんな状態だから、子どもが日本人離れすること、グローバル化することを恐れて海外に適応しないように、でも、帰国子女枠で高校大学に入れるような条件を整えよう、英語力だけはつけようと自分の子どもを守る親たちが多くいる。

でも、本気でグローバル人材を日本に多く生み出したいと日本が考えるのならば、せっかく海外体験を持つことのできる子どもたちをもっと生かすことを考えてもいいのではないか。

今の日本の学校に適応する子どもたちを標準としているのでいいのか。
グローバル化した子どもたちを日本が受け入れなくていいのか。

変わるべきは海外に適応した子どもなのか、それを受け入れることのできない学校なのか。
適応すべきは子どもなのか、学校なのか。

海外の学校に適応していた子どもたちがいじめられたり不登校になったり、精神科に通わなければならなくなったりする日本の学校で、英語を導入する=グローバル化する、という。・・・おかしい。

#グローバル人材 #海外帰国子女 #駐在員 #学校適応 #日本人学校
#子育て #英語教育

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