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モルダウ

モルダウのオーケストラは、しばしば私の中で流れる曲である。
だいたい15分くらいか。

新採用で赴任した学校が、「早朝マラソン」なるものをやっている学校だった。モルダウの流れる中で自分のペースで走る。
自分の出身校が早朝マラソンをやっていなくて良かった と心から思ったものである。喘息持ちだったし。
(もっとも運動で治してしまう人も沢山いたのだけれど)

支度をしてグラウンドに出て、10分くらいしたら終了を知らせるアナウンスが流れ、教室に戻る。ちょうど良い長さでもあっただろう。
大河が流れるという曲は体内リズムも整えたかもしれない。


何年かして、自分のクラスで合唱祭に「モルダウ」が選ばれた。
歌詞も美しかった。


合唱はともかくとして、こんなふうにある曲が自分の体内に入り込んでしまう事があるのだと思う。
(「ペールギュント」の「朝」は小学校時代に親しんだ。)


早朝マラソンなんてその後赴任したいくつもの学校にはなかったのだった


その学校は、当時放送委員会が活発で、例えば朗読のようなものでも
二日続けて似たような番組にすると叱られると言っていた。
放送委員会の生徒がよく詩の本を借りに来た。

その子の顔も声も覚えているのだが名前を思い出せない。
どんな詩集を貸していたかも、思い出せないのだった。


なんだか一日スメタナの日



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