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暴力
昔
「妊婦の腹を蹴る」という場面に行きあって
読むのをやめた小説がある
なんでそんなことができる とそこで思考停止した
作者の現実を直視できる強さについては
少し経ってから思い至った
現実を直視できない自分にやっと気づく
二歳児の腹を蹴る父親や母親の事件は
何度も起きている
女を殴る男はどこにでもいる
思考停止したまま報道に接する
本当の意味では共感力はない自分
「実は戦えない自分」から目をそらし
勇気があるふりをしたがっている
それは卑怯者の生き方である
思考停止をなんとかしなければ
向こうっ気が強いだけで
戦い続ける根性は多分ない
それでも
「反骨」という言葉を抱えて生きていきたいのだ
(0028)
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