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私がテニスの指導を始めたのは、20年前の大学テニス部でした。

 当時は実業団でもプレーしていたので、コーチというより選手の視点で指導していました。自分の経験や知識を上手に伝えることさえできれば選手は強くなる、そう信じていたのですが、そんな指導に限界を感じたとき出会ったのが「インナーゲーム」と「インナーテニス」という本でした。

・自分の中には、セルフ1とセルフ2がいる。

調子のいい時、選手はセルフ2と会話しているけど、調子が崩れ始めるとセルフ1が顔を出しあれこれと口を出し命令や批判を始める。ここで選手がセルフ1のいいなりになると調子は一気に崩れてしまう。でも、セルフ1を無視してセルフ2と会話をし続けられれば、プレーの質は維持できる。

・感覚と思考は違う

 選手からサーブが入らないと相談された時、コーチはすぐにスイングがどうだの、トスの位置がどうだのとアドバイスをしたがる。そうすると、選手は頭の中でいろいろ考え始め、思考が混乱し始めてしまい、ますます調子が悪くなってしまうことがある。ここで、コーチはあれこれと指示やアドバイスすることを我慢して、選手に自分の筋肉の動きを感じさせ、それを言葉にしてもらう。そうすると、調子がいい時と悪い時のさに自ら気づき、悪い部分を修正し始める。


 この二つは、いまでも私のコーチングのベースとなっています。はじめ、コーチがアドバイスしないで上手くなるわけないだろう、と思ったけど、本に書かれていた通りにやってみたら本当に選手が自分で気付き、修正を始め、上手くなっていった時は、びっくりしました。そして、コーチの仕事ってなんだろう、と考えるキッカケにもなりました。

「インナーゲーム」「インナーテニス」は私にとって、コーチングのバイブルです。

インナーゲームは、こちら

インナーテニスは、こちら

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