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日本人は「民主主義」を知らない。

あなたは「民主主義ってなに?」って質問されたら、なんと答えますか?!

「学校で習ったやつだ~」とか、
「多数決で決まるやつ。」とか、

なんかそんな感じではないでしょうか。政治家でも「選挙」が民主主義だと思っているくらいで、日本は民主主義のリテラシーは非常に低いのが現状です。

これは歴史にも原因があって、ヨーロッパは、君主制などから、民衆が「民主主義」を勝ち取った歴史があります。

酷い現状を覆すために、民衆が立ち上がり、「民主主義」を獲得しました。民主主義への思いや価値が全然違いますし、経験した年数が違うので成熟度が全然違います。

デンマークでは、
「多数決でものごとを決めるのは暴力に等しく、対話と相互理解によって合意に至るプロセスこそが民主主義だ。」と考えています。
とても成熟した考え方と感じます。

とはいえ、日本も昔から、話し合いでものごとを解決しようとしていた文化でした。

聖徳太子が制定した、十七条憲法の第一条はこんな感じです。

「一に曰く、(やわらぎ)を以て貴しと為し、忤(さか)ふること無きを宗とせよ。人皆党(たむら)有り、また達(さと)れる者は少なし。或いは君父(くんぷ)に順(したがわ)ず、乍(また)隣里(りんり)に違う。然れども、上(かみ)和(やわら)ぎ下(しも)睦(むつ)びて、事を論(あげつら)うに諧(かな)うときは、すなわち事理おのずから通ず。何事か成らざらん。」

[現代語訳]
おたがいの心が和らいで協力することが貴いのであって、むやみに反抗することのないようにせよ。それが根本的態度でなければならぬ。ところが人にはそれぞれ党派心があり、大局をみとおしているものは少ない。だから主君や父に従わず、あるいは近隣の人びとと争いを起こすようになる。しかしながら、人びとが上も下も和らぎ睦まじく話し合いができるならば、ことがらは道理にかない、何ごとも成しとげられないことはない。

wikipedia より


ヨーロッパ各国は、民主主義を機能させるために、とても努力をしています。

今回行ったどの国も、「自分の意見をしっかり言う」という教育に力を注いでいました。

人の意見に流されるのではなく、まず自分の考えがあり、それをしっかり意思表示する。これが民主主義の基礎になります。マスコミや権威に流されるのは、もはや民主主義ではなく「洗脳」です。

学校でも、家庭でも、子供に
「どうしたい?」
「どれが良い?」
という質問をし続けるところから、教育が始まります。

先生や親が、子供を誘導したりコントロールすることなく、子供自身で考えさせて、それに徹底的に付き合うのです。それがどんな選択であれ、先生や親は子供の意見を尊重します。

日本では、子供は親の所有物のように思い、コントロールしている場面をよく見ます。子供の意見を聞いているようで、誘導している場面も多い。これでは民主主義の基礎は育ちません。

そして各国は、民主主義について、授業でも時間を取って習いますし、ノルウェーでは学生に模擬選挙をさせたりもします。

民主主義の重要性を知っているので、ここまで徹底的にやるのです。

デンマークでは、「母乳に民主主義が入っている」と言われるくらい、人々の思考の根底に民主主義がしっかりと根付いています。

こう比較してしまうと、日本は果たして「民主主義」と言えるのか?という印象です。

日本はまだまだ民主主義の経験が浅いので、これからたくさんの失敗を経て、真の民主主義を学んでいくことになるでしょう。

誰か救世主を求めてはいけません。救世主が民主主義を機能させることはできません。私たちひとりひとりが意識変革をして、子孫に伝えていくことから真の民主主義は始まるのです。



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