見出し画像

経営実務のための会計(1):財務会計と経営分析

経営戦略総論、事業ポートフォリオ、事業部制組織と進めてきたが、次は経営実務をするに当たって必要となる会計領域について、書いていきたい。

た私自身は経理部門にいた経験や会計士資格をもっている訳ではないので、最低限の基礎知識を押さえるために読んだ本や読み物として「思考の軸」として役立った本を中心に、経営実務の現場で考えたこと、疑問に感じたことを紹介していきたい。

まず、手始めにベストセラーになった山田真哉さんの「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」がお薦めだ。堅苦しい会計の本から入ると飽きてしまう、取っつきにくいと感じる方でもスラスラ読めるので、会計に興味を持って頂けるだろう。

財務会計

個人的には財務会計の入門書で一度、しっかり勉強しておいて、詳細な方法論や分析については財務や経理部門の専門家の話を聞きながら、ある程度、議論できるようになっていれば、経営実務上は問題ないかと思う。(CFOを目指される方は別だが)

そうは言っても、財務会計 "Financial Accounting "「事業活動の結果=成績表」として重要なので、基本的な勘定科目や財務諸表の見方についてはある程度、基礎知識としてもっておく必要がある。

まずは以下のような新書を読まれてみてはどうだろう。

さらに一歩深く進めて、財務会計の教科書や簿記を学んだ方が良いという方もいるかもしれないが、私としてはそれよりは経営分析の勉強を先に進めていった方が良いと思う。

経営分析について知ろう

経営分析の世界では、のっけからいろいろな分析指標が出てくる。(かつ、RO×とか×××率とか似たような名前が多い)
各指標とともに中身をきちんと理解していないと専門家の話を聞いたり、レポートを読んでいても、頭の中が混乱するので、基本はしっかりと押さえていってもらいたい。初心者には以下の書籍がお薦めだ。

最近、流行っている横開きの「How Finance Works」も、気になってサラっと目を通してみた。
最新の米国有力企業の決算書事例が出ていて、お堅い教科書を読むよりはわかりやすく、おもしろく書かれていたが、業界や企業の財務分析を仕事にする方でなければ、ここまで必要かなという感じがした。

それよりは日経新聞や週刊ダイヤモンド、東洋経済などで企業・業界分析や景気動向の特集で出てくる話題の企業や業界に対する分析を見ていった方がずっと勉強になると思う。

そこで使われている経営分析指標は基本的な物から、聞きなれない指標、さらに記事独自の一風変わったものまで出てくるが、こういう見方もできるのかと、さらに分厚い経営分析の本を読むよりは、新たな「思考の軸」を得る機会として有用だと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?