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写真好きの一人言『モノクロの良さって?』

モノクロ写真はカッコいい

いきなり個人的な感想だが、この言葉に尽きる。

では、なぜカッコいいのだろう?
少なくとも写真という趣味を持つ前と後では、モノクロ写真の見方が変わっている。

小さい頃の記憶。
祖母は写真を撮ることが好きだった。
とはいえ、レンズはこれ。絞りはこう。
といった好きではなく、旅行やお盆・正月などで家族が集まる時に撮るのが好きなタイプ。
なので、祖父母の若い時や父の子どもの時の写真がたくさんあった。

昔は今と違い、でっかいアルバム(今もあるが)に貼って保管。
そのアルバムだけで、棚のかなりのスペースを使っていた。

家族の昔の写真を見ていた、当時は幼稚園児だった私。
今でもその時の質問の記憶がある。

『お父さんって、いつ色がついたの?』

今考えれば、厄介な質問である。
大人相手なら技術的な問題を説明すればいいが、相手は幼稚園児。
同じ質問を幼稚園生時代の娘たちにされていたら、答えに悩んでいるだろう。

確か、当時の父は私に

『カメラがレベルアップしたんだよ』

と教えてくれた気がする。

そんなことがあったからか、私にとってモノクロ(白黒)写真は、カメラがレベルアップしていない過去の産物。
そんな考えだった。

それが写真を趣味としている今や、わざわざモノクロで調整して現像している。
人の考えは変わるものである。

昔の自分にモノクロの良さを伝えて
理解してもらえるだろうか?

では、何故モノクロ写真に惹かれるのか?
一般的にではなく、あくまで個人的にどうしてだろうと思った。

今の時代、ネット・YouTubeなどで、色々な考えを見ることができる。
納得する・しない、合う・合わないはあるにせよ、様々な考え方を知れる。

その中で自分なりに考えてみた。

一番気になった情報として、男性と女性の脳では色の捉え方が違うらしい。

男性には見えない色が女性には見える。
よって、色の表現は(一般的に)女性の方が上手い。
その分男性は、色にとらわれずに形・形状の認識が得意なようだ。

なので、一般的な映える写真というよりは、被写体・構図の力を感じられるモノクロの方が、男である私にはしっくりとくるのかもしれない。

こういった研究結果があると、そうなんだ。と思える自分がいる。

こうやって考えていたが、自分の中で一番納得できる理由が見つかった。

それは、写真をやろうと思い始めた時からずっと好きな写真家(フォトジャーナリスト)の長倉洋海さんの言葉。

自分が写したい人間そのものに意識を集中できる

何度見たことかわからない、写真集に書かれている言葉。

あくまで人物を写した写真についての言葉だが、
この言葉の中の〝人間〟を〝被写体〟に置き換えてみる。

モノクロ写真は自分(撮影者)が写したい被写体に意識を集中して撮れる

こういうことだと思う。

カラー写真と違い、撮影者が写したいと感じたモノをストレートに感じることができる。

それは、撮影者の感情を感じられるということではないだろうか。

自分を含め、カメラを持っている人が〝これだ!〟と感じた光景。

モノクロ写真は、普段の生活では感じることができない一人一人の感情を感じることができやすいのではないか。

自分の中ではこんな結論に落ち着いた。

自分はこう考えたが、答えは数えられない程あるだろう。

考えは変わるかもしれないが、現在の自分なりの答え。

撮影者の思いを表現してくれるモノクロ写真。
感情を感じられるからこそ惹かれ、カッコよく感じるんだろう。

色が無くても色を感じる気がする
ありふれた街並みもカッコよく見える
現像時にカラーかモノクロで悩む写真も
影はモノクロがいいと思う


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