”アウトカム重視” 対” プロセス重視”どちらがマネジメントに向いているのか
昨日、元同僚とCatch upする機会があり、「理想とするマネジメント像(正確にはどんな人に組織を率いてほしいのか?)」について議論になった、
マネジメント経験をそれなりに積む過程で私はシニアマネジメントは2つのタイプ分類できるのではないかと思うようになった。もちろん、2つの特徴を合わせもっている人が稀に存在していて、私が理想とする像に近いのだと思うようになった。自分自身への戒めを含み記事としてまとめたいと思う。
アウトカム重視型
とにかくプロセスより結果を重視するタイプ。傾向として短気であり、待つことを嫌う。このタイプは人材を「駒」として見なす傾向が強い。また感情的になりやすいという面を持つ。
具体的には売上を達成するのであればコンプライアンスイシューや倫理的な問題があっても想定的に有用な人材と見なす。アピールなどおパフォーマンスが下手な、純日本人的な人材を軽視する、などである。結果がすべてでありプロセスを見ない(正確には自分がプロセスを見ていない)のでそこに費やした労力を評価しない。最近、グローバルで活躍するリーダーに垣間見られるのではないかと感じている。
プロセス重視型
結果への拘りよりもそこに至るプロセスを重視するタイプ。人の努力や労力を見て待つことができる。このタイプは人材を個として大切にする傾向が強い。また、感情を抑え淡々とコミュニケーションを展開するという面を持つ。
具体的には売上が達成されなくてもKPIなどやるべきことをやっていれば評価する。逆に結果を出していたとしてもコンプライアンスイシューや倫理的に問題があれば評価しない。また人を個として尊重するため人に注目して大切にする。
個人的な見解だが、新任マネージャーからシニアマネジメントに昇進するにつれその傾向は強くなるのではないかと最近感じている。また、どちらが良い悪いという議論よりも、各々一長一短があると思っている。私の経験において、アウトカム重視が強く出ている人(厳密には昇進するにつれその傾向が強くなった人)は組織のカルチャーの醸成にはネガティブな側面を持つ一方、短気的に結果を出す。つまり上司にとっては良い部下(≒組織にとっても)という評価となる。実際にシニアマネジメント層では明らかににアウトカム重視型の人材が多いと感じる。いまさらではあるが、至極当然のことなのだろう。
コロナを一つの要因として時代は急速に変わり、心理的安全性をふくめたカルチャーの醸成が企業が長く生き残る一つの大きな要因として考えられるようになった。この時代において求められるのはプロセス重視を軸に置き、アウトカムを追求する姿勢を忘れないマネジメントではないだろうか。一方、自分がどの傾向が強いのかを見極め、組織にとって、働く個人にとってどんなマネジメントが好ましいのか?を考え続け、追い続けることが求められるのではないかと思う。これは自分への戒めの言葉としたい。
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