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インサイトを”点”ではなく”線”や”面”で捉える方法

この10年、週末はスターバックスと共にあると言っても過言ではない。残務処理をしながらサイドビジネス、読書…いつもありがとうございます。さて本題に移りたいと思います。明日から戦略策定のWorkshopが1泊2日で予定されており、どんなメッセージを参加者に贈ろうかと今まさに考えている。

3月のアメリカ出張の際の出会った書籍”STRATEGIC”の一節 Strategic is "Possessing insights that leads to advantage"が妙に腹落ちしてしまった。仕事柄、「戦略」や「戦略的に〇〇」という言葉を用いることが多いのだが、「戦略」については我々の仕事上の定義を持ち合わせていても、「戦略的に〇〇」という議論になるとどう説明すればいいのだろうか?と自問自答した時期があった。

この本において戦略的とは「アドバンテージを導くインサイトを持ち合わせていること」なのだと。偶然、ビックサイトでの講演もあり言葉の定義や意味合いについて考える時間があった。

それではインサイトとは何なのだろうか?マーケティングの理論においては「消費者の隠れた心理」と表現されるように、単なる1次情報のことを指すのではない。解釈は人により異なるが、私は「インサイトと定義するとき情報をそのまま受け取るのではなく、自分のフィルターを通して解釈するように」と伝えている。

ただ、このフィルターは個人個人の得ている情報や経験、ケイパビリティによって大きく変わってくる。一つのインサイトを中心に物事を判断すると見誤る可能性が出てくる。テクノロジーの発展に伴い、顧客とのタッチポイントは無数に増え、さらに複雑化しているだろう。

よって、私は「インサイトを”点”ではなく”線”や”面”で捉える」ことを推奨している。言葉で書くことは簡単なのだが実践するのは容易ではない。それではどうやって実践するのだろうか?

1)自分自身でインサイトを組み合わせる癖をつける
日常のタスクと違い、戦略的に考えなければならない重要事項は幾重にも考えを巡らせる必要がある。”考え→寝かす→インサイト収集→考え→寝かす”のように自分1人でも深めることができるように訓練するのだ。Thought processの訓練は一朝一夕にできるものではない。日々の訓練が必要だ。加えて日々の業務を棲み分ける必要がある。タスクなのか?戦略的に考える必要があるものなのか?

2)他人の力を借りて、インサイトを醸成する

1人でやれることには限界がある。多様性のある人々が違ったフィルターを通して得たインサイトは有益な視点が散在しているため、ステークホルダーとのコラボレーションを通してインサイトの熟成度をあげるのだ。この際、議論が発散しすぎてしますリスクもあるため、マーケティング部門の人間がリードして結論を導き出す必要がある。

3)AIの力を借りて時間を短縮する
最近はChat GPTやCopilotなど便利なツールが登場している。例えばメモをまとめるなどの作業もAIの力を借りることで、劇的な時間の短縮につながる。私は公私ともに活用しているが、人間の思考力がどんどん落ちていくのではないか?と考えてします。著名人は得られた時間を他のことに使うことができると強調しており、その通りなのだが。。。

以上、インサイトを”点”ではなく”線”や”面”で捉える手法を取りまとめてみた。ちなみに4月の講演ではマーケティングリサーチの観点からインサイトについてアプローチする内容でした。観点が変わるとアウトプットも大きく変わるな。明日からのWSが実りあるものになるように。。。


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