見出し画像

早朝の新幹線にて

あいにく窓の外は雨が降っている。

東京へ向かう新幹線から富士山を眺めたかったのだが、まず叶いそうもない。
まだまだコロナ感染者数は減少に転じていないにもかかわらず、車中はほぼ満席に近い。

やれやれだ。

雨で滲んだ窓の外、灰色に覆われた流れる景色を憂鬱な気分で見ていた。

6時台ののぞみ号。

寝ているひと、眠たげな顔で新聞を広げるビジネスマン、膝にPCを載せた若いサラリーマン。気がつくと圧倒的に車両は男性が多い。

通路の向こうから来るワゴンサービスの女性販売員に声をかけ、ホットコーヒーをたのんだ。

ひと口飲むと、体は眠気から少し覚醒していく。
そういえば、単身赴任ももう6年目になる。このままいけば、まだあと4年は続くはずだ。

いっそ、このまま東京に住んでしまおうか。

なんて、いろいろ思いを馳せている。

どこにたどり着くのやら、我が人生。

まだ目の前にレールは続いている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?