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怒りは悲しみ、娘の涙に弱い母
今日は久しぶりに会社へ行った。
帰宅したら消毒液っぽい臭いがしていたけれど、そのことを母に聞いたのはご飯を食べ終わりドラマを見終わったあとだった。聞いた瞬間に母がやや笑いながら、お風呂の掃除をしたと言った。
ちょっとまって、掃除用のスプレーをかけるだけならお風呂の外からもできるけれど、水で流すのは中に入ってシャワーヘッドを取らないとできない。お風呂の入り口は段差が高く、骨折するずっと以前から台を置いて出入りをしていた。その台を自分で設置したのか?
どうやって入ったのか訪ねたら台を設置せずに登り降りをしたそうだ。あり得ない。そもそも出入りが大変だから台を設置し当時は母1人で登り降りできていたけれど、転倒してからは私が支えていたし、しかも骨折を引き起こしたのは、その台の登ったときにバランスを崩して倒れたからだ。そんなことが起こったのに台もなく、高い段差を1人で登ってお風呂場に入り、洗剤で濡れている床を歩いてシャワーヘッドを取って水で流し、水で濡れている床を歩き段差を降りただと。蛇腹式の扉に手をかけて登り降りしたんだろうけど足を滑らしたらどうなっていたかと思うとゾッとする。
しかも、ご飯を食べているとき、1人で本当はお風呂に入りたかったけど私に怒られるから止めたと話していたときに、お風呂場を掃除したことは言わなかった。私が消毒液の臭いのことを聞かなかったら言うつもりがなかったんだ。明らかに隠していた。
何度も謝っていたけど、それでわかったなんて到底言えない。なぜ私がいないときに、いつもやらないことをやろうとするんだ。しかもかなり危険なことを、その認識が薄すぎて怒鳴りそうになった。
「こんなことをやるために車椅子を返したんじゃない」
お風呂場の前に置いてあった車椅子を返したことが今回の発端になっているのは明らかだ。その言葉を聞いた途端、明らかに母の機嫌が悪くなった。何度も謝っても許してもらえないし、こんな事言われたら態度が急変するのも理解できる。でも、しつこいとわかりながらも、まだ言い足りない私はぐっと食いしばりながら堪えていた。
機嫌が悪くなっている母を見ながらしばらくして出てきたのは言葉ではなく涙だった。まだしばらくは一緒にいたい。もっと話していたい。一人になりたくない。怒りなんて本心じゃない。ただ元気でいてほしいだけなんだ。危険だと思うことを母が行う度に、その様子が最悪な状態で脳内に映し出されこの1年間の出来事や感情など沸々と煮えくり返り抑えきれなくなる。
泣きじゃくる娘を見て慌てたのかその後はテッシュで私の涙を拭きながらごめんねの嵐。止まらない涙を母に拭かれながらも「もしかして、、、今後は泣き落とし作戦がイケるのか?」とニヤけそうになったけど多分それは隠せたと思う。自分の部屋に入った瞬間に涙目のまま壮大にニヤけた。
最近は安心して母を残し出かけられるようになったと思っていたけど、今日のことでそうでもないんだと気持ちが引き締まった。
お風呂掃除のリマインダーを随分前からかけていたのに完全スルーしてた私にも問題があるのはわかっている。掃除したがりの母が気がつく前に絶対に綺麗にしておこうとここに誓う。
最後まで読んでいただきありがとうございます。頂いたサポートをどのように活用できるかまだわからないです・・・。決まるまで置いておこうと思います。