駅構内で聞こえる足音ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞダダダダッ

軍隊のような威圧感。
毎日こんな音の中を歩いていただなんて、通勤時は必ず音楽を聴いていたから知る由もなかった。

耳に痛みを感じるため音楽を聴かずに通勤した今朝、その音に圧倒された。

ダダダダﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞダダダダダダダダﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞダダダダ

誰もが早足で駆け抜けようとその空間に、無機質で暴力的な足音にやや恐怖を感じ、さらに早足になってしまう。

でも、東京駅構内でその音を聴くことはなかった。
天井の高さの問題か、それとも床の材質？不思議に思いながら耳をすませていた。

わかった。
構内アナウンスだ。

ひっきりなしに、様々な言語繰り返される構内アナウンスの音で足音がかき消されている。

整然と交差する人の波のなか、無機質な足音よりも「声」のほうが圧倒的に心地よかった。

あんな音を毎日毎日繰り返し聴くことはできなさそうなので早く耳を治せねばなと思ったとの同時に、聴こえていなくともあの音の中に私も存在しているのことこれからは意識をするだろう。