まちづくりへの当事者意識。
役場に勤めていると、職員に対して叱責する町民の方をしばしば見かける。僕はその光景を傍観しながら過ぎ去るだけだが、たとえば責任の所在が職員側にないようも見える。職員個人に不満をぶちまけたところで、果たして解決につながるのかという懐疑的な視点で見ている。また、僕は正直その叱責する人のことを知らないし、当然どれだけ重要な権力を持っているかも想像がつかない。しかしまあ、権力というか役割を持っていようがいなかろうが、僕にとっては単純に「そういう人なんだなあ」と映る。
どこか勘違いしているように見える。べつに役場職員はスーパーマンでも魔法使いでもない。不満をぶちまけたところで、彼らの時間や精神を蝕むだけではないだろうか。
たしかに税金を納めている身として、しっかりとしたまちであってほしいとは思う。あるいは年代的な公務員へのあこがれ、みたいなものもあるのかもしれない。しかし、ここまで1年半ほど役場に勤めてきて、公務員という職業を選ぶ安定志向な性格面や、3〜5年での異動がふつうな制度面などを目の当たりにして、町民は多くを求めすぎではないかと思うのだ。わざわざクレームを言いにくる方々は、誤解してくれているように見えて仕方ない。
さらに言えば、役場に任せるようなスタンスもどうかしているだろう。いったい誰のまちなのか。主役は町民自身であり、公務員だけでなくひとりひとりが課題意識を持てれば、間違っても役場に不満をぶつけることはないはずだ。僕には地域おこし協力隊として、その“当事者意識”を生み出す理想があることを改めて噛み締めながら、自分の活動を進めていきたいと考えていた。
いつもいつもありがとうございます〜。