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僕が社会と噛み合ったとき。

いつものようにZOZOTOWNで服を眺めていたら、画面の端に「新卒採用エントリー開始!」の文字が見えた。およそ8年前、コピーライターの講座を受けるべく上京したばかりの僕は、定職に就かないいわゆるフリーターだった。せっかく関東にいることだし有名な会社で働こうと、千葉県にあるZOZOTOWNの倉庫で商品管理のアルバイトを経験した。という、自分の過去をふと思い出した。

当時の僕は、「書く仕事」に就くことを信じてやまなかった。それは自分が好きで憧れていたからであり、そしてそれまでの“つなぎ”として、自分にとって馴染みのあったZOZOTOWNに応募書類を送り、面接を突破した。

社会との接点。「働く」ということ。24歳の僕にとっては、好きなこと、あるいは有名な会社であること。それだけで十分というか、それが精一杯だった。

結果としていずれも続かず、まちづくりに興味を持ったタイミングで地域おこし協力隊としてのUターンに至っている。もちろん我慢してまで続けることを正義だなんて、そんなつまらない主張をするつもりはないけれど、振り返れば自分との対話が足りていなかった。何がしたいのか、どんな役割を担いたいのか、何をしあわせと思うのか。いずれの答えも定まっていなかっただろう。平たくいえば、とても「浅い」人間だった。

その点、地元に帰ってきた今は、自分と社会の噛み合わせを感じる。前述の理論でいえば、間違いなく「深い」ところでつながれている。自分の浅さに気づき出した20代後半、都会がつくる一度きりの人間関係に慣れて周りの人を大切にできなくなり、気づけば何もできなかった絶望感。無力感。そこで見えた光。オリジナルの役割。アイデンティティ。さまざまな要素が複雑に絡み合い、今の僕は地域で生きている。人と社会が噛み合うこと、自分を題材にもう少し探ってみたいと思う。

いつもいつもありがとうございます〜。